「少女将棋血風録」 花見ファンタスティック文庫
おはきょむ! ふと思ったんですけど、1年過ぎるの速すぎませんか……? もう今月には虚無チャンネル1周年だと気付いて戦慄してました。1年速すぎる……。
それではきょうも架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!
「少女将棋血風録」著・花森やすり イラスト・ぐべ 花見ファンタスティック文庫
◇◇◇◇
少女将棋血風録 あらすじ
奨励会三段の天才将棋少女・古川かえで。彼女は高2にして、奨励会員の参加できるタイトル棋戦で優勝し、タイトル保持者で現役名人の時任宗次とタイトルを賭けて戦う!
◇◇◇◇
花森やすり先生の最新作は将棋のお話でした。そしてやっぱり暗黒でした。あらすじだけだと前のEスポーツのお話より荒唐無稽度数はだいぶ上がってるんですが、しかしながらしっかり書き込まれていて荒唐無稽という印象はあまりありません。ちゃんと将棋連盟から監修されていたり、実際の棋譜を用いていたり、リアリティにこだわったのだなあと思います。というか、たまたまタイムリーになっちゃいましたが、もうラノベの主人公以上に無双してる十代の棋士いますしね……。
主人公のかえでちゃんは青森の子で、話し方が北東北民にはわかりみしかないのもポイント高いです。仙台の師匠の家で研究会をしたりする様子もあって、たくさんの人に助けてもらって生きてるんだとかえでちゃんが認識しているのもとてもいいです。
そのかえでちゃんはいわゆる男性棋戦で優勝して、玄武戦というタイトル戦を戦うことになります。相手は現役最強の呼び声高い現役名人・時任宗次です。もうこの将棋のバチバチの展開がやばいのです。将棋を知らなくても分かる比喩が多くて、きょむも夢中で読みましたです。
そしてその死闘が描かれるいっぽう、青森に暮らすかえでちゃんの幼馴染・健太くんが、かえでちゃんの代わりに学校のノートをコピーしてくれる描写がめちゃめちゃ和むこと請け合いです。お前らもう付き合え、って思うんですけど、かえでちゃんは将棋にしか興味がないんですよね……。
で、時任名人のほうも、勝負が終わるとご当地ラーメンを食べたいひとで、飛行機で戻るまえにタイトル戦開催地のご当地ラーメン屋にかえでちゃんを連れて食べに行きます。札幌味噌ラーメンとか喜多方ラーメンとか博多の屋台のラーメンとか。ふつうのおじさんっぽくてすごくいいです。かえでちゃんが健太くんに会うなりラーメンの話をするの笑いますよ。
暗黒成分と明るさ成分のバランスがとてもよくて、将棋シーンの鬼気迫る暗黒っぷりと、ノートのシーンやラーメンのシーンの明るい雰囲気がテンポよく繰り出されるのはすごいです。すごく面白かったです、オススメです!
恒例のスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
それではまた次回! きょむなら!
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