「生まれ変わったらエリートになりたいとは言ったが競走馬になりたいとは言っていない」 SA文庫
おはきょむ! もう五月も中旬なんです?! 一か月が早すぎる! きょむもババアになったんだな……と思いますです。それでは架空ラノベ紹介していきます! きょうはこれです!
「生まれ変わったらエリートになりたいとは言ったが競走馬になりたいとは言っていない」著・西U太郎 イラスト・えびら SA文庫
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生まれ変わったらエリートになりたいとは言ったが競走馬になりたいとは言っていない あらすじ
異世界の貧民窟で死んだ少年レオン。天国で神さまに「生まれ変わったらすごいエリートになりたい!」と言ったところ、現代日本の競走馬の子馬に生まれ変わってしまう!
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すごく面白かったです。筒井康隆の「馬は土曜に蒼ざめる」を彷彿とさせる展開なんですけど、物理的に競走馬な上に負けたり怪我したら馬肉の超ギリギリを攻めるお話でした。
レオンはもといた異世界で貧しい身分に生まれ、餓死してしまうのですが、生まれ変わりの希望アンケートに「エリートになりたい」と書き込んで、神さまに呼び出されていろいろ言われた結果、「それならものすごいエリートに生まれ変わらしてやろう」となって、生まれた先が重賞レースで大活躍した両親を持つ競走馬・オウショウライオン号でした。
オウショウライオン号は戸惑いながらもデビュー戦を勝ち抜き、あまたのライバル馬との戦いに身を投じていくわけですが、そこでふと「もとの世界で暖をとるために使ってた魔法を、この世界でも使えるのでは?」と、もとの世界ではだれでも日常的に使っていた炎の魔法を試してみます。するとどうでしょう、ライバル馬はのきなみビビッて逃げだします。よっしゃこれで重賞レースもいただきだ! と思ったそばから、関節に痛みを感じます。
オウショウライオン号の馬主はなかなか心優しいひとで、調教師が「治療して様子を見ましょう」と言ったのをきいて素直に療養させてくれるんですけど、そのなかでも心中おだやかじゃないんですよ。「俺は馬肉にされるのか?」ってずっとドキドキして、復帰戦で絶対に負けられないプレッシャーのなか、どうにかこうにか勝利します。
あとまぐさがおいしくないのくだりが笑えました。そりゃそうですよね草ですもん。
異世界で日常生活に使っていた魔法を駆使したり、知性でうまいこと技術を編み出したりと、主人公の成長を見守るのがとても楽しい作品でした。
この作品は単巻完結で、オウショウライオン号が種牡馬として暮らし始めるところまでを描いているんですが、最後まで読み切ると「馬肉にならなくてよかった~~~~!」となること請け合いです。ある意味成り上がりモノみたいな展開もあって、すごくいいですね。あと調教師さんがとにかく可愛いおじいちゃんでたまらないです。
それではスクショタイムです!(ISBNと日本書籍コードと表紙画像)
それではまた次回! きょむなら!
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