決行3日前

「三田村さん、ちょっとお話出来ますか。」

「なに?て言うか松平くん。いい加減その、三田村さん、って言うのやめてよ。もう3ケ月もたってるんだから。」

「ゴメン」

「で、なに?」

「あの、今度のサミットのことなんだけど…」

「なに?サミットがどうしたの?」

「いや、ゴメン。なんでもない。」

「もしかして、松平くん。緊張してる?それもそうよね、相手は、ロシアの大統領だもんね。」

「ち、違うんだ。…三田村さん、えっと、由美さん。…お別れだ、さよなら。」

「え?ちょ、ちょっと、どういうこと?松平くん。」

それから、松平裕也は、サミット当日まで、町にあらわれなかった。

その夜、由美は眠れなかった。「イノハラサミット」に一体なにがあるの?松平裕也。いったい松平くんって?全ては、由美の知るよしもない話であった。


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