第8話 キャラクター作りと「二面性」
昨日、電車を降りたら急に雨が降ってきて、あわてて喫茶店に駆けこみました。
そして、雨が止むのを待ちながら、今書いている小説について思いめぐらせていました。
浮かんだアイデアは、お気に入りの無印良品の小さなノートにメモしておきます。
手にするのも無印良品のエメラルドグリーンのペン。
私の好きな色なんです。
使い慣れた、お気に入りの文具ってありますよね。
別に私は無印良品の回し者ではありませんが、よく使わせていただいています。
新作のほうは、おかげさまで7万字をこえました。
しかし、終わりはまだ遠そうです。
8万字を過ぎたあたりで終盤の大きな山を迎えるので、今はその山の麓を目指して歩いている感じです。
実は今、二つの課題を感じています。
そのうちの一つは「キャラ作り」です。
今書いている作品の主人公は、中学一年生の女の子です。
引っ込み思案で、一人ぼっちになりがちな、内気な性格をしています。
作品全体を通して、この子の成長を描いていくことがテーマです。
主人公の性格は分かりやすく、少しもひねっていません。
素朴で純粋で、応援してもらえるような子になっているといいな、と願っています。
問題は、主人公の脇を固めるキャラクターたち。
主人公が素朴な分、脇役のキャラが立っているとよいのですが……。
今さらながら、キャラが少し弱いような気もしています。
最近、キャラクターの「二面性」について考えるようになりました。
たとえば、少女漫画に出てきそうな王子様キャラがいたとします。
だけど、単なる王子様では面白くないので、新たにもう一面ちがった色を加えてみる。
・『王子様』×『寂しがり屋』
いわゆるギャップ萌えですが、こうすると、たしかにキャラに深みが出る気がします。ほかに例を挙げると、
・『無口で武骨』×『情に厚い』
・『甘えたがり(弟系)』×『いざという時頼りになる』
・『ツン』×『デレ』
などなど。
こう並べると古典的な気もしますが、印象的なキャラには「二面性」があるようです。
「二面性」ではなく「多様性」であれば、さらにキャラは深まるかもしれません。
今度の作品には幽霊が出てきます。
私の場合、ホラーが苦手なのでコメディタッチになっています。
そのため、幽霊も必然的に明るい性格になっています。
ただ、この幽霊には暗い過去があるので、
・『明るい性格(陽キャ)』×『暗い過去を持つ』
幽霊の「二面性」はこんな感じ。
ちょっと弱いかなという気がしています……。
ほかにも、おしとやかな大和撫子キャラがいるのですが、この子は物怖じしない性格の持ち主でもあります。
・『おしとやかな大和撫子』×『鋼のメンタル』
はたして、これは「二面性」と言えるでしょうか?
前者と後者は真逆ではありませんが、二つの要素を持つと言う点では「二面性」なのかもしれません。
とにかく、意外な複数の要素を組み合わせることで、印象深いキャラクターが生み出せるのではないか、と最近考えていて。
7万字に到達する前に気づけばよかったな、と……。
そもそも、小説を書きはじめる前に、キャラクターの設定をもっと掘り下げておくべきなのだろうと思います。
初期設定って、やっぱり大事ですね。
ここまで、キャラクターの「二面性」なり「多様性」について書いてきました。
しかし、よく考えてみれば、人物の「多様性」を描くということは、つまりはちゃんとした人間を描くということでもありますよね。
結局、生きた人間をどれだけ描けるか、という点が鍵なのかもしれません。
みなさんは、どのようにしてキャラクターを生み出していますか?
キャラ作りについて工夫されている点などあれば、うかがってみたいです。
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