サリ様のシッパイ活動

サリ様のシッパイ活動

「さっきは勇者とアンデッドがまったりしていて驚かされたけど……良かった。これで決着かな」


 上空からずっと監視を続けていたサリがほっと胸をなで下ろしていた。


「でも、なんでああなったんだろう? ああ、あれだ。敵同士でもわかり合えてしまうって胸熱な展開ってやつか!」


 夜のため視界がどうしても限られ状況が分かりづらくかなり低空まで降りていた。


「危うく、サリ様が直接手を下すことになるところだったぞ」


 サリは腰に下げていたクラシカルなSFに出てくる様な銃を取り出すと、勇者に向かって構えた。


「サリ様ならこうやって一撃で仕留められるのに大首領様はなにをそんなに怖がっているのだ?」


 ワイトが腕を振り上げるところが見えた。

 これで全てが片付くな。そう思ったところで風が吹いた。


「……ふ、ふえ……、ふえっくしょんっ!! あ……」


 ビビビビビビビッ!


 くしゃみをした弾みで、光線銃のトリガーを引いてしまった。

 光線はカミナリの如く閃光を放ちながら地上に飛んでいく。


 ぼんっ!!


 激しい爆発音がした。


「おうのー! やーっちまったーっ!!」

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