第119話 帰宅

 30階層から先に進むのは特に問題もなく順調に進んでいた。

 20階層のセーフエリアでの休憩の時にソレイユとレヴィから浮気者と罵られたぐらいである。

 晃は首をかしげていた。浮気者と言われても付き合ってすらいないのになあと。


 レヴィが言うのには、もう既にイザベラ、レヴィ、ソレイユとエニーは同じ布団で寝ていると。またターニャもだ と。純粋に野営地で同じ布団の中で寝ただけなのだ。またターニャは酔っていて晃をベッドに運んだところで力尽きただけなのだ。

 ひとつ屋根の下で、しかも同じ布団で寝るということは夫婦の契りを交わしたことだと言われたのだ。


 ただし、そこはメアリーに嗜められていた。布団に入って男が手を出して初めて夫婦だと。晃はまだ手を出していないのであろう?と指摘されていたのであった。男として微妙な扱いだった。


 痴話話はさておき、重大事項として大輔の死者蘇生と晃の欠損修復、これらの能力が伏せる事になった。


 これらの力と使いこなし方があまりにも異質だというのだった。また晃の極大魔法もそうだ。かなりの切り札になるのだが、少なく共レベル8のモンスター相手に発動できたことから、かなりのチート能力だと判定されていた。



 そうして翌日の夕方に無事ダンジョンを出ることができた

 。


 ダンジョンを出た後は大変だった。色々な所に報告に行かなければならなかったからだ。それと歓喜が湧き上がった。そう、レベルが戻ったからだ。


 今日のところは一旦元の屋敷に戻ってもらい、明日アキラ達が屋敷に出向くことで解散となった。ただ主要メンバーはギルドに報告であった。


 その後晃はルーシィの店に寄って行く。ルーシーも晃が救助に向かったということをターニャから聞かされていた。


 晃を見たルーシーはただ心配してたんだ帰ってきて嬉しかったんだという類の事を言おうとしたが、言えなかった。晃を見るとその胸に飛び込んで行き


「ばかばかばかばか!晃様のバカ!私、心配したんですよ!晃様にもし何かがあったらどうしようってずっと心配していたんですようう」


 こんな感じだった。晃は一言

「ただいまルーシー。遅くなってごめんね」


 その一言だけで十分だった。夕方でもありそろそろルーシィの仕事の終わる時間であったので、店主からルーシーにもう今日は上がりなさいと言われ着替えてきますと一言いい着替えに入っていた。


 本来であればこれから打ち上げなのだろうが、今日はそうはいかない。体力を消耗した者があまりにも多すぎたからだ。今日の食事は晃と大輔の収納にあったもので済ませてもらう。


 今の晃はターニャとルーシーに腕を組まれ、屋敷に連行されていて、何故が当たり前のように屋敷に入る二人だ。首を傾げつつも、臭いと言われたので風呂場に直行だったのである。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る