第65話  3人は

 朝目覚めるとケイトが見て見てとしつこくせがんで触診までしていた。

 昨夜漸く治した体のチェックだ。

 傷はすっかり癒えていて、ちゃんと乳首も再建されていた。

 触ると「あっ」と短く呻いた。


「痛かったのか?ちょっと待ってろ」


 大輔は慌てて胸にヒールを掛けるが手応えがなかった。首を傾げているとケイトが真っ赤になりながら


「ご、ご、ごめんなさい。今までになかった不思議な感覚に驚いただけですから。多分正常な感覚を取り戻し、体がびっくりしたのだと思います。ああ、これでいずれダイス様のモノになった時に恥ずかしくないです」


 びっくりしたのだと言う先は声が小さく独り言で、大輔は聞き取れなかった。それと少し胸が膨らんできたのだが、大輔にとってケイトはぺったんこ認識で認識が優先され幼女から少女に変貌して行っているのが分からなかった。


 そんな様子を見ていたロレッタが寝間着を脱ぎだした。前日ちゃっかり寝間着を確保していたのだ。お金は大輔の手持ちがまだまだあるし、倒した兵から奪った分の半分は皆に分配していた。半分は団の運営に使う資金だ。


 ロレッタは赤毛のおさげで肩までの長さ。19歳の面長のはっとなるキツめの顔立ちだか誰が見ても美女だ。3人の女戦士のリーダー的な闊達な感じだ。胸は程々で獲物は突き特化のエストックだ。


 リエラは16歳の可愛らしい青髪のポニーテールだ。胸は中々の物をお持ちで獲物はデスサイス、所謂死神の鎌だ。やはり美形だ。


 シャロンは18歳の金髪のショートカットで大剣を持ち。中々の揺れ具合はなく、チッパイさんだ。顔付きは闊達な美丈夫な男装が似合いそうな感じで大輔基準で3人の中では一番好みだ。

 性格は意外とお淑やかで控えめだが、大輔に対してのアピールは一番多い。事ある事に腕を組みに行き、呆れていた体を密着させに自然と動くのだ。この夜も何度も布団に忍びこもうとしてクレールに阻まれていた。しかし、積極的過ぎて大輔は引いていた。


 大輔は3人に対して目のやり場に困るし、異性として反応しまくる魅力的な外観の女性達であり、男としては魅力的な女性がいればお触りはしたいが、性格はグイグイ来るタイプで苦手だった。


 ただ、今の段階で誰か特定の者と付き合うのは考えられなかった。余りに状況が動いていて、誰かを好きになる余裕がない。ただ、ケイトだけは子供だから自分の責任で面倒を見ないとなと思う。しかし、実際はこの女性達に生活を握られ、面倒を見られていくのだが。


 大輔は己の中でロレッタ、リエラ、シャロンの3人はアマゾネスとしていた。何となくセクシーなお姉さんの括りだ。大輔の中ではアマゾネスイコール女戦士なのだ。


 そして問題なのは下着姿になったロレッタだ。下着も外そうとしたから慌てて止めて


「シャロンさん?何をしているの?流石に君程の美女の裸を見たら理性が飛ぶぞ。今の状況で流石にあかんわ!。女性に迫られ悪い気はしないけど今は自重してよ!」


「あー団長のエッチ。違うわよ。えっとケイトちゃんみたいに古傷を治して欲しいの。右胸の下にあるのよね。後ね私は安売りしないわよ。まあ団長なら好みだし良いけど、流石に私でも初めては二人きりが良いわ。あの子達も初めては二人きりでしてあげてね」


 そう言いつつ後ろを向き下着を外し、右腕で胸を隠してからこちらへ向き直り、左手で右胸の真下の傷を示した。確かに酷い傷がある。


「これ治るかしら?私達って闘技場でビキニアーマーで戦うスタイルで人気があるのだけど、この傷のおかげで未だに彼氏が出来ないの。お願いします」


 大輔は胸が大いに気になるが傷をじっと見て


「ポロンさせたら嬉しい悲鳴じゃなくて、外に放り出すからしっかり隠せよ。少し触るからな。この位置だと胸に当たるかな。こそばゆいかもだが我慢しろよ。ケイト、シャロンの肩を押さえてくれ」


 そうして慎重に傷を無くしていき、滑らかな肌を再現する。肌の触り心地が良くなった。鏡を貸してやり、確認したら泣き出し、思わず両手で顔を覆っていた。当然だが見事な双丘が見えてしまい、少し見てからハッとなり毛布を掛けてあげた。


 何故か自分の時は泣かなかったケイトが貰い鳴きをしていた。ごちそうさまでした。


 そろそろ朝食の準備が有るのでクレールとリエラ、シャロンを率いてサポート隊の所に食材を出しに行く。


 皆に食事の準備をお願いしていく。

 一部の男性陣が薪を調達していたのでファイヤーボールで着火し調理がスタートしたのであった。

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