第35話 大氾濫Ⅱ

大氾濫の進路の地形

山を抜け林を抜けて大河を

超えて草原そして聖王国の城塞都市の城壁


山や林は戦いづらいので

既に破壊した橋の大河のこちら側に陣を敷く


膨大な馬を集めたのだが騎兵として

使える人員は5000のみ

あとは移動だけの為の使用


馬に乗れないもの

歩兵の輸送に商人から徴収した馬車

500台とかかなりの数の投入


機動や移動を重視した結果

1万足らずで全軍の一部


他は草原に陣を敷いて築衛


初戦は被害を抑えて勝って士気を

あげたいところ


この前の様な戦いの落とし穴は使えないのだが

別の作戦の工作隊も集められている


予想としてはこれだけの規模の氾濫だと

敵の先発隊と第二波の

後続までの開きが1日は出る予定



そしてワラワラと小型の魔物の群れが見え出し

衝突が起きた!

大河の渡河で疲れたものに襲いかかり

死にかけの魔物はトドメも刺さず流れて溺死

させることを狙う


聖女まで前線に来て

被害を出さない為のヒーラーの指揮


勇者は強そうなリーダー

指揮官クラスだけ探し回り仕留めて回る


そして負傷者を後方に下げるだけの為の輸送班

も馬車で待機 回復のポーションやら

医薬品は山の様にある


ヒーラーで間に合わないもののための保険


兵士や民兵により

危なげなく倒され


纏まった集団はわざと抜けさせて

騎兵の突撃で跳ね飛ばして民兵が

わらわら集まりトドメを刺す!


余裕の作業プレイで効率化が進む


10賢者を苦しめたマジックイーターは

まだ到達することもなく

大した被害も出さず勝利を収める


☆★☆★


公爵の会議では

最終的にはエリシエルが主導権をとり

イーリスをボコボコにして勝利


頭の良さや舌戦では

エリシエル→アモン→イーリス→アルドレイ

智者と武官との差である


商業のアモンが意外と善戦して

最低限の目的は達成したのだが


エリシエルが嫌う脳筋のアルドレイを

まさかエリシエルが援護するとは

おもわず、苦戦した!


アモンが人間は使えるので利用して

儲けて何が悪い!

お前は理想や名誉だけで食べていける

仙人か何かか?


イーリス領の富の蓄財気に入らないと

おもってなかったのか?


カビが生えて捨てる予定のものを

その前に売り捌いて何が悪い

減反政策で内地の安全な場所の

農家が困ってないのか?


「敵に食料を与えるとは何事だ!」


その意見には

資金を吸い上げて依存度を上げて

もしもの時は取引停止すれば

飢えさせて戦わずして勝つこともできる!


イーリス

「全ての人間と仲良くする気はない」

「あそこは特例の取引可能な中立地域」


アルドレイ

「仇敵の聖王国など信用できん!」


アルドレイ単体なら押し切れると

思っていたところで【冷気が走る】

エリシエルは【少し涼んだだけ】なのだが

議会が鎮まりかえる!



畏怖と共に仮面のエリシエルが怒って居る?

介入しないと踏んでいたのだが

【まさかの参戦】


「アルドレイお前は黙れ!」

私がかたをつける!


歴戦の武王すらそれに蹴落とされ

無言で引き下がる!


そこからは【20に及ぶ物凄い要求】

「一人でも戦死者を出したら即時停止」

「作戦活動は10日のみ」

「人間程度には人員1000も出せば十分」


「今回の意見を飲んだ、アルドレイや私には

今後、政治的な便宜を優先させて貰う」


「作戦活動の成功報酬は

皇国マルク金貨1億枚!」


あまりにも莫大な金額で

アモンは目を回して倒れて居る!


「アルドレイ!ほぼ勝ち戦の議会だが

文句あるか?!」


「人間に金貨1億の価値があると思うか?」

多大な貸しを作る

「其方の智謀や助力に感謝する!」


精鋭1000名の即時選抜

飛行能力のある魔族で【航空支援】

目標のピンポイント破壊!


「なら【一航戦】を使わせてもらう!」


「ザワザワ」

魔界で言うエースパイロットの熟練兵

最強戦力の一角!


日本で言う空母

赤城 加賀の変態クラスの練度を誇る精鋭

実力が違いすぎて二航戦とは隔絶の開きがある


一航戦の指揮は私が取る!

イーリスが高々と宣言!


何故か羨ましそうに眺めるアルドレイ!


そして議会は閉幕した!

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