第28話 10賢者 Ⅱ

オカシイ!こんな筈では・・・

10賢者、いや9賢者は

魔物の大群に飲み込まれて命は風前の灯

既に魔力は使い果たしている!

何故こうなった!


ワケガワカラナイヨ!


☆★☆★


坂本さんの辺境の村と魔界側の都市と

聖女が制圧した

聖王国との動きが活発になっている


おこぼれでの辺境の村の発展

特産物、食糧貿易、武器防具

魔石の類や精霊石


魔族の品物と人間の品物の交易が

辺境の村が中立地域として選ばれて盛んになる


世界中の富が此処で動くと言われ

商魂たくましい

人間や魔族の商人が数多く訪れる


多少の諍いや歴史があっても

それはそれ!利益と幸福のためなら

全然余裕で大人の対応をする双方の商人達


魔族のこの地方領の公爵が公認の

許可を出したのも大きい



「お互いカタコトの言葉で語り合う」


「モウカリマッカ」

「ボチボチデンガナ」(挨拶


WIN-WINお互いに儲かる取引で

今では種族の枠を超えて

戦友の様に仲が良い


「シャチョサンゲンキ」

「イヨッ!ダイトウリョウ」


問題なのが魔族領の方はちゃんとした

道が整備されているのに対して


辺境の村と王国は獣道の様な道

馬車の移動で苦労する!


交易で富を積み上げた

邪教徒のファンクラブ


聖女や魔界の公爵夫人

近場の小国の王妃、商人ギルドの会長まで

出世した商会長からの出資で


道を整備することにした!

工事依頼が辺境の村に来る


出資金は金貨1000万枚

ドラゴンの寝床かよ!

と言うぐらいの額


これだけの額でも余裕で元が取れる計算


ここに住まうものだし坂本さんも手伝うか、

余計なことをしだす!


「とりあえず直線距離で邪魔な

山や谷壊してくる!」


整地作業とは言えないもので

山や谷を吹き飛ばした結果

大地震が頻発


建物の多い都市部

都や街では甚大な被害や死傷者が発生



あまりの被害に9賢者達は


「・・・」


オイ!いくらなんでもやりすぎだぞ!

ここまでの破壊がバレたらうちらの身が危険!

『仲間内での犯人探しの疑心暗鬼』

信頼や友情に亀裂が入る!


あまりにもバツが悪すぎて救助活動や

復旧の奉仕活動に出かけて


「流石!賢者様」

無償の奉仕活動 回復魔法や

瓦礫撤去で生存者の救出

数多くの命が救われ

『この世界信用出来るのは賢者様しか居ない』


名声が格段に上がる!

(守銭奴処かとんでもない善人である)



更に状態を悪化させたのが坂本さんにより

樹海に近い森に直線の通路を作るために

森林破壊 ドラゴンのレーザーブレスすら

可愛く見える!


世界の終末 地上を浄化する

破滅の光に匹敵するものが直線上に

幾度も放たれる


この異常事態に驚き

森中の獣や魔獣 木の魔物のですら

一斉に逃げ出して民族移動


定期的に起きる

『魔物の大氾濫の規模を軽く凌駕する出来事』


小さな村町がいくつも飲み込まれて壊滅!

魔王復活や大天使の天罰では?!


このままでは!

人類の死者の数は10万は余裕で超えるだろう


9賢者達


( ゚д゚)


「・・・」


「いくらなんでもやりすぎだぞ!」

「ちょとは加減しろ!」


「うちらはやっていない!」

もっと外側の人智を超えた恐ろしい存在の

仕業としか思えない!


それに比べたらうちらは小悪党

なんて小さな存在なんだ!


今では勇者や英雄と【同格の救世主】扱いで

見捨てて逃げるに逃げれない!


逃げるにしても頑張って

努力したフリぐらいはせねばならん


不測の事態が起きない限り

転移札のアイテムで逃げれるはず!


勇者や聖女の支援が間に合うまで

耐えれれば良いが・・

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