第12話 クロノとの距離が近づいた

 〈レイ君、ずいぶん楽しそうだね。〉


 クロノが笑顔で迫ってくる。いや、目が笑ってないんだけど、、、


 〈クロノ、これには深い事情があってだな、〉

 〈へぇー、それって、僕の帰りよりも大事なことなの?〉

 〈クロノさん、本当にすいませんでした。〉


 俺は、思わず敬語で謝ってしまった。


 〈別にいいよ。ホイップ、シャルル何があったの?〉


 待って、クロノがめっちゃ怖いんだけど・・・


 ・・・

 クロノがそう言った後、ホイップさんがクロノに今まであったことを全部話した。


 〈実は、・・・・・・〉

 〈へぇー、レイ君、ずいぶんイチャイチャしてるじゃん。〉


 やばいクロノがめっちゃ不機嫌だ。

 何かをして、クロノ機嫌を直さないと。


 ・・・

 あ、そういえば、この前の俺の誕生日にドリヤードさんが、フラワーティーの粉が入っている小瓶をくれたっけ。

 これあげたら許してくれないかな。


 〈クロノ、本当にごめん。お詫びになんだけど、これをクロノにプレゼントするから、許してほしい。〉


 クロノは、驚いた顔をして俺を見ている。


 〈レイ君からの初めてのプレゼント。うれしいな。いいよ!今回だけは許してあげる。〉

 〈ありがとう!〉

 〈それにしても、今気づいたけど、レイ君また強くなってるね。〉

 〈うん。一応この世界にある魔法は全部覚えたから、、、〉

 〈えっ、、、それ本当?〉

 〈うん。〉

 〈ねぇレイ君、僕がいない間どれくらい修行したの?〉

 〈ほとんど寝ないで200年間ずっとだけど、〉

 〈ふーん。レイ君ちょっと待っててね。ホイップ、シャルル、ちょっとこっちにおいで。〉


 そう言うと、クロノはホイップさんとシャルルさんを連れて、どこかへ消えた。

 しばらくして、3人が戻ってきたときには、ホイップさんとシャルルさんをは、ボロボロになっていた。


 うん。何があったかは詮索しないでおこう。。。


 〈あっ、そうそう、レイ君に大精霊会議で話し合った内容を伝えようと思ってたんだ。〉

 〈それって、クロノが参加していたやつか?〉

 〈そうそう、いろいろ話し合ったんだけど、主な話題は二つだったよ。〉

 〈その2つって何なんだ?〉

 〈今から説明するよ。1つ目は前も言ったけど、裏の大会についてだね。会場のこととか、招待する人たちについても話しあったよ。〉

 〈会場はもうできているのか?〉

 〈もちろん!創ってきたからね。それで招待する人についてなんだけど、いつものメンバーとほとんど同じだったよ。〉

 〈裏の大会っていつするの?〉

 〈この森で20年後だね。〉

 〈じゃあ、表の大会はいつするんだ?〉

 〈それは、この森であとだいたい、1か月後ぐらいじゃない?〉

 〈なぁ、それって俺も見に行っていいか?〉


 俺は何となくそんなことを聞いた。


 〈それってどっちに?表の大会?裏の大会?〉


 クロノが、まじめな顔で返してくる。


 〈できれば両方見たいかな。あっでも無理だったらいいよ。〉


 〈ふっ、レイ君ならそう言うと思って席はとっておいたから、当日は、僕が会場まで送ってあげるよ。〉


 クロノはニコッと笑って言った。

 本当にクロノには助けられてばかりだなー。


 〈そんなことより、レイ君!大精霊会議で話した2つ目の話題のほうが重要なんだ!!!〉

 〈えっ、何を話したの?〉


 俺は、クロノの真剣な雰囲気につられて緊張して聞いた。


 〈・・・僕が、〉

 〈僕が?〉

 〈レイ君はすごいんだ、ってをほかの大精霊に自慢しておいたことだよ!みんな、自分の場所に来てくれるのを楽しみにしてるって!〉


 えっ、、、大事なことってそれ!?ていうか何してくれてるの?どんどんハードルあがっていくじゃん。


 〈あの、クロノ、〉

 〈言わなくてもわかるよ!僕に感謝したいんでしょ!」〉

 〈はー。〉


 俺はクロノの、様子を見ていたら怒る気もうせていた。


 〈まぁ、一応ありがとうなのかな?〉

 〈えへへ、どういたしまして、レイ君。〉


 それから、俺とクロノは修業中のこととか、大精霊会議のこととかを話し合った。

 気づけば、月が顔を見せ、あたりもすでに暗くなっている。


 〈ねぇレイ君。〉

 〈ん?どうしたクロノ?〉


 クロノは顔を赤らめてもじもじしている。


 〈あの、もしよかったらなんだけど、今日は一緒に寝ない?〉


 えっ、、、俺の思考は完全にフリーズした。俺がクロノと一緒に寝る!?


 〈だめ、かな?〉

 〈いや、ダメじゃないけど、急にどうして?〉

 〈・・・それは、長い間、レイ君と会ってなくて寂しかったから。〉


 俺は心臓が飛び出るかと思った。えっ、それは、クロノが俺のことを、、、


 〈分かったよ。今日は一緒に寝よう、クロノ〉

 〈うん!〉


 クロノは満面の笑みを浮かべて、俺の布団に入り込んできた。

 あのー、ちょっと近すぎません?


 〈じゃあ、レイ君おやすみ〉

 〈おやすみ、クロノ〉


 疲れていたのか、クロノはすぐに眠った。

 やばい、全然眠れねー。


 その日、俺は眠らずに夜を明かした。

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