ギルドを追放されまくった聖女が最強の【毒ヒーラー】だった~村人だけの引継ぎスキルで100回目の転生を果たし仲間と共に復讐へ~

桜井正宗

永劫回帰編

00.地獄

  ……村は全滅した。


 これは滅びたとかいう次元ではない……



 ――『地獄だ』――




 【 数時間前 】




 ただの村人である俺は毎日の日課にっかのようにひとり狩へ出ていた。

 だけども出かけてから一時間ほどになって異変に気付いた。村の方から大きな煙が出ていたからだ。



 異常を察知さっちした俺は狩を止め、家へ……村へ戻ることにした。


 なんだ、この嫌な予感。なんだ、この焦燥感。おかしい、いつもはあんな煙は出ない。あんな黒煙は普通じゃありえない。つまり、あれは炎が上がったということ。なにかあったという証拠だ。



 俺は走って走って、ひたすら走って村へ向かった。まさか、そんな……村が襲われた!? そんなワケない。あそこは平和な村だ。戦争に巻き込まれたことだって一度だってない。そんなただの辺境へんきょうの村なんだぞ。


「はぁ…………はぁ」


 到着した。


 村に到着した。だけど……だけど……



 ……村は滅んでいた・・・・・



 家屋かおくはバラバラに倒壊し、原型はまるでない。村の人々は黒く炭になっていた……。もう誰の顔か、誰だったか…………分からない。


 俺は絶句した。


 なんだこれは、なんだこれはなんだこれはなんだこれはなんだこれは……!!!!!



 自分の家は……!!



 あった。


 半壊はしていたが、なんとか!


 俺は家の中へ入り、家族の安否あんぴを確認しようとしたが…………その恐ろしい光景に震えるしかなかった……。



 家族全員が横たわり、冷たくなっていたからだ。




「…………父さん。母さん……姉ちゃん。スモモ……。じいちゃん……ばあちゃん……うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ――――!!!!!」



 なんでなんで、なんでこんなことに!!!


 俺の村が襲われなくちゃいけない!! いけなかった!!


 こんな平和な村が……どうして!!


 そのとき、


 外で大きな音がした。『ズシンズシン』――とまるで巨大な生物が歩行するような重い音だ。外に何かいる……!?



 俺はそれが気になって、おそるおそる外へ出た。



 すると、



「あ―――――――」



 あの…………『巨大モンスター』はなんだ!?


 でかい……でかすぎる。

 ドラゴンではない。バケモノだ。なんだあんなものは見たことがない。いったいアレは何なんだ。あんなモンスターがいるのか。俺の村を襲ってきたというのか!


「ん……あれは」


 更に気配・・があった。



 ……ソレ・・を引き連れているらしき人影・・



 顔は煙でよく見えない。ちくしょう。アレは誰なんだ。

 まさか……あの人影があの巨大なモンスターを引き連れて……村を滅ぼし、なんの罪のない村の人たちを惨殺ざんさつし、俺の家族を……殺したのか!!



 許せない……!



 あの巨大モンスターも、あの人影も探し出して、いつか復讐ふくしゅうしてやる……! 今のままじゃアレに勝てない。だから、その為にも俺は……俺は!!



 覚えたぞ……あの人影……!!



 『十字の眼帯』をつけた……おそらく男!!




 その日、俺は固く決心した。

 この世界のすべてのダンジョンを回ってでも、ヤツ等を見つけ出す――と。

 たとえ超難関の地下ダンジョンと呼ばれる【ヘルインフェルノ】へ行くことへなったとしても……絶対に見つけ出してやる。



 地獄の果て・・・・・だろうがどこまでも追いかけてやる。

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