赤点ギリギリ回避の覇者は今日も自由奔放です(現在中途半端公開のため休止中)

照ひかり/ひかるん☆

第一章

第1話 中間試験返却日

 俺の名前は時雨都羽しぐれとわ

 今日からここは俺のクラステリトリーだ! とか思ってて、言ってみたい時期が五年ほどあった。これが俗に言う中二病というやつなのか、理解するまでにさらに二年ほどかかったんだから驚きだよな。

 いや、とツッコミを入れようとしたそこのあなた。思ってても言っちゃいけないことがあるって教わらなかった? 確かに五年もこじらせたのは嘘だけどさ。

 んでもって嘘っていう分類の中には優しいものがあるらしい。ちなみに俺は優しい嘘しか吐かん! 先生からしたら嘘かもしれんがな! だって誰も傷つけてないし。まあ強いて言うなら自分が傷ついたぐらい。黒歴史を前面に押し出した時に既に大量出血。今生きてるのが不思議なくらいに。その時見た血の色が実は…。


 なんやかんやで必死に生き残りつつ、この学園アカデミーへ来てからはや一か月。

 ここ最近俺は授業をどのようにしてサボろうか、その言い訳を考えるのに心血を注いでいる。あ、心血...血か。良い思い出がねえなあ。鼻血は一度も出したことないんだけどね。

 そういや鼻血が出たとか言ってケチャップを少しドロッと液体だけど、もう少し液体っぽくさせてティッシュに染み込ませたことがあったな。その時は誤魔化せたけど、その後保健室でゲラゲラ笑いながらマンガ読んでたらバレたんよね。

 とかつい昨日のことのように四年前の話をしたわけなんだが。

 そういや一昨日も言葉巧み遊び言い訳したなあ。なんだっけ。

 あ、そうそう、使ったのはかの有名な「春眠暁を覚えず」だっだ。学校を一日中サボる理由となれる最終兵器切り札の一つ。コイツとても貴重なんだよ。カードゲームの激レアとかソシャゲのSSRとか目じゃねえから。置き換えるとしたら億分の一とかだよ、多分。あと、言っとくけどその有名なやつ意味は知らん。

 取り合えず百聞はうんたらに如かずというし、学園アカデミーへ電話を親を装って入れてみたんだよ。これは絶対イケると思ってた。というのもこの手札を切った理由っていうのが校外学習があったから。あんな長ったらしい時間バスに揺られて、特に面白くもない話を聞かされた挙句に、感想書けとか言うし。おまけに学級委員長とか大変だよね。代表で感想発表とかするんでしょ? まあ俺は仕事やってる風を装える且つサボれる役職として会計だったんだが。つーこんで絶対回避イベントを回避すべく奮闘した。


 まあ結論から先言うと、ダメだった! 賢い諸君なら理由は言わずとも察しておろう!? そう、「君がそんなことを言うってことは学園をサボる言い訳にしようとしていることに他ならない。早く学校へ来なさい。特別に遅刻扱いはしないであげるので」と一方的に告げられた。あげくに本人であること、そしてそういうことを言った理由までバレてた。ひどいよな。バスは今頃出発してるであろうに、遅刻扱いはしない、としか言わねえんだもん。おまけに学園へ行って一人何すりゃええねん。まあボッチは気楽だからいいけど。

 とか前向きに捉えてみたりしたこともあった。ま、その日は家でずっとゴロゴロしてたけどね! 次の日行ったらみっちり怒られました。ぴえん。

それで今日は二週間前にやった中間試験の返却日だ。今日はトイレに籠ってやり過ごそうかと思ったんだけど、あいにくと工事中らしく、立ち入り禁止だったんだよね。代わりに教師用御手洗いを使えってさ。ぜってー俺対策してるよな。自意識過剰とか世間一般言うんだろうけどさ。でも本当だと断定できる理由があるんだよ。朝クラスへ行ったら全員に白い目で見られて。

 もうやだ。


そうして始まる都羽の学園生活であった。

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