第292話 診断
「リョウくん!大丈夫なの!」
「ミウ、ちょっと、やっちゃった。」
「リョウ兄、いたい?」
「ミズホ、少し痛いかな?」
「お兄ちゃん、誰を始末したらいい?」
「リナー駄目だから!始末する必要なんてないからね!」
「だって、お兄ちゃんをキズつけたんだよ?」
「事故だからね、それに謝罪もしてくれたし。もう大丈夫だよ。」
「そうなの?リナがやることある?」
ちょっと落ち込むリナに。
「うーん、今は大丈夫、そうだ傍で雑用してくれたら嬉しいかも。」
「リナに任して。」
「リョウ、医者は用意してありますから、すぐに病院に向かいましょう。」
「医者?」
「日本から、源グループの医師団が来てますから。」
「なんで、医師団が来てるの!」
「慰安旅行です。まあ、もしもに備えて優先順位は高かったですが・・・」
「ねえ、国内のお医者は大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ、数はいますから。今回連れて来ているのは世界有数の腕の人だけですから。」
「・・・それ大丈夫なの?」
「はい、それに慰安旅行もしないといけませんし、本人達の既望です。」
「じゃあ、見てもらおうかな?」
「はい、既に救急車も病院も準備してあります。向かいましょうか。」
俺は車椅子に乗って移動、スタジアムを後にする。
診断結果、
「半月板の損傷ですね。思ったより軽くて良かったです、全治1ヶ月、痛みは2週間ぐらいでなくなると思います。しばらくは安静にしていたら治りますから」
「ありがとうございます。」
「いえ、若のお役に立てて何よりでございます。」
俺は病院を後にした。
「あースタジアムの余韻を味わいたかった。」
「何を言ってるの!怪我したリョウくんが悪いんでしょ、もう、心配したんだからね。」
「ゴメンゴメン、って、あー」
「リョウ、どうしたの?」
「エミリー来てたのに会わずに帰っちゃった、何かリチャードの事を気にしてるみたいだったからフォローしようと思ってたのに。」
「後日で大丈夫でしょ、それよりケガしてるんだからおとなしくしてて。」
「あうー。」
ホテルに向かっているなか、電話が鳴った
「リョウ無事か?」
「おっ、クローおつかれ、軽症だったよ。」
「よかった!おーい、みんなリョウは生きてたぞ。」
「コラ、死んでないわ!」
「じょーだんだよ、今、ホテルで祝勝会してるから来るか?」
「今、友人たち・・・いたい、家族といるんだけど一緒に行っていいなら。」
俺はミウにつねられる。
「あー女の子達か、かまわんぞ~、何せヒーロー様だからな♪」
「クローなんか出来上がってないか?」
「そりゃな、ワールドカップだぞ、諦めかけていたのに行けるなんて、俺はー」
「はいはい、俺が行くまでに潰れるなよ。」
「あたりまえだ!1ゴール1アシストのクロー様だぞ!」
「へん、俺は2ゴール1アシストだからね。それにいいのか?俺達の活躍は後ろの人達の頑張りであるんだぞ?そんなこといったら・・・」
「や、やばい、タイガーが向かって来てる!」
「御愁傷様、じゃああとで。」
「リョーーー!」プチッ。
電話をおえる。
「じゃあホテルに送ってもらえる?」
「同じホテルですから、大丈夫ですよ。」
「同じなの?」
「はい、酔ったらちゃんとお部屋に連れて帰りますから安心してくださいね。」
「あーい、じゃあホテルにいこー!」
俺達はホテルに向かう。
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