第274話 やっと合流
「リョウくん、お疲れさま。」
「ミウつかれたよ~」
「でも、なんで試合に出てるの?」
「なりゆきでつい、でも、楽しかったよ♪」
「お兄ちゃんかっこよかった。」
「リョウくん、リナちゃん、そんな話はしてないの、なんでドイツ代表で試合に出てるかな?」
「いや~ビックリだね。」
「リナもビックリ。」
「2人ともどうするの?絶対問題になるよ。」
「なるかな?」
「なるよ、しかも、活躍しちゃったし。」
「まあ、なるようになるさ♪でも、楽しかったよ♪」
「もう、楽しそうなのは試合を見たらわかってたけど。」
「難しいことは後で何とかすればいいんだよ。」
「ミウさんも怒ってる訳じゃないんですよ。ただリョウくんを心配してるんです。」
「アズサさん、アズサさんからも言ってください。」
「そうですね、リョウくんはサッカー続けるのですか?」
「さあ?仕事にするかは微妙かな?試合はしたいけど。」
「日本代表に興味は?」
「ないかな?日本代表になるなら、先に試合さしてくれた、ドイツがいいや。」
「リョウくん、普通はそんな選び方しないからね。」
「まあ、問題なのはわかってるから、次はないかな?」
俺は最初で最後の国際試合のつもりだった。
翌朝、各新聞の1面に俺がいた。
「えーと、なになに。『謎の日本人、ドイツ代表に?』『日本代表の道は残っているのか?』『ドイツの新エースは日本人』うわ~なんか恥ずかしいね。」
「リョウくんが暴れすぎるからです、おとなしく試合を見れなかったんですか?」
「出してくれると言われたら出るでしょ。」
「普通は出ません。」
「リョウ、日本代表から練習参加のオファーが来てるよ。」
「アズサ、なんで日本代表から?」
「あれだけ活躍したらね。」
「それにこれからはクラブチームも動くだろうし、大人気だね。」
「あぅ~めんどくさそう。」
「源グループの皆さんにからは祝福のメッセージがきてますよ。」
「俺の癒やしだね♪」
「でも、どうするの?サッカー選手になる?」
「ならないよ~今でもたくさんやることあるのに練習で縛られたら何も出来なくなる。」
「そうだぞ、リョウはギリシャに行く用事があるからなぁ~」
「うっ、ヒロキ。それならサッカー選手もありかも。」
「サッカー選手は飛行機乗るよ?」
「俺はサッカー選手になれない!」
「飛行機嫌いが治ればいいのに・・・」
「鉄の塊が空を飛ぶのが信じられない。なんでみんな乗れるの?」
「滅多に墜ちないからだよ。そういう物だと理解しろよ。」
俺のサッカー選手の夢は始まる前に終わった。
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