第241話 総理官邸だが知り合いしかいない。
「ダイキ、さすがに俺はここに来ちゃダメじゃね?」
「いいって、政府からの仕事なんだ、それに事態が終結したことを伝えるのに丁度いいんだ。」
「えー」
「ハイハイ、行くぞ。」
ダイキに促され、応接室に行く。
「親父、リョウを連れてきたぞ。」
「おう、よくやった、リョウ久し振りだな。」
「ジロウさん久し振りです。先日はありがとうございました。」
「なに気にするな、それより仕事を受けてくれるな。」
「基本的に受けるつもりですけど、内容を説明してくれますか?」
「そうだな、ドイツの首相が来日するのだがその護衛だ。簡単だろ?」
「ジロウさんが俺まで呼ぶということはそんなに簡単じゃないですよね?」
「ロシアのカーワンが狙っているだけだ。」
「カーワン?」
「リョウは知らないか、カーワンは世界トップの暗殺者だ、戦闘力はそうでもないんだが、コソコソしてきて俺とは相性が悪い。」
「ジロウさん守るの苦手ですもんね。」
「うるさい。ドイツも護衛をつけるみたいだが、日本としても対処しないといけないからな。」
「わかりました。手伝いますよ。」
「助かる、お前の探知はすごいからな。」
「そうでも、ないと思うんですけどね。」
「お兄ちゃんが手伝うなら私も一緒にいる。」
「かまわんぞ、リョウを守ってやれ。」
「任せて!」
「リナがリョウについてくれるならリョウの護衛はいらんな、ダイキ、いい機会だ暗殺者とやりあってもらうぞ。」
「へっ?」
「基本的にリョウは戦闘しなくていいから、戦闘はダイキにやらせる。」
「待てよ親父!」
「ダイキはサボりすぎ修行をするべき。」
「リナの言う通りだ、女の子に言われて悔しくないのか!漢は死にかけて強くなるんだ、お前はその経験が足りん!」
「どこのサイヤ人だよ、俺は安全に生きるの!」
「ということはダイキをそのカーワンの所に送り込んだらいいんですね。」
「リョウー!!」
「頼めるか?」
「まあ、いいですよ。でも、見つけれなかったらすみません。なにせ顔も知らないもので。」
「写真もないからな、ロシア人の侵入を察知したら知らせてくれ、あとは一番危険な所がカーワンの居場所だ。」
「感覚の話ですよね~まあ、ダイキがもがく姿が見たいから頑張ります。」
「リョウ!なあ、俺とお前の仲じゃないか、ここは安全な所に俺を送り出してだな。」
「・・・モチロンダ、オレヲシンジロ。」
「てめぇーやる気だな!」
「当たり前だろ?ジロウさんの頼みだぞ?」
「親父!アキラさんは来てないのか?」
「来てないなぁ~」
「くっ!アキラさんがいればリョウも地獄に送られるのに!」
「お兄ちゃんは私が守るから地獄になんていかないもん。」
「卑怯だぞ!リョウ、小さい女の子に守られて恥ずかしくないのか!」
「ダイキ、なにをムキになってるんだ?」
「くっ!なんでリナの強さを理解してないんだ!」
「・・・ダイキ、いらないことを言うの?」
「あーリナもなんで隠してるの!」
「お兄ちゃんはおしとやかな女の子が好きって言ってたから。」
「・・・リョウ、お前の趣味はそうなのか?」
「いや?女の子を一面だけで見たりはしないよ。人それぞれ良さはあるし。」
「じゃあ、リナがお兄ちゃんより強くても嫌いになったりしない?」
「もちろんしないよ、リナはリナだろ?」
「お兄ちゃん大好き!」
リナが抱きついてきた。
「よしよし、気にしてたんだね、ごめんね気付いてあげれなくて。」
「ううん、リナが隠していたのが悪いの。でも、これで全力でお兄ちゃんを守れる♪」
「リナに守られる必要がないようにはしたいけどね。」
「親父、俺必要か?」
「ふむ、リナとリョウのコンビか?ダイキ、二人に撃破数で負けたら特別訓練だからな!」
「なっ!」
「負けるなよ。」
「ムリだぁ~~~」
ダイキの悲鳴が木霊する・・・
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