第193話 来島マタ

「こら、リョウ!リナちゃんばかりじゃなくボク達の相手もしろよ!」

「マタ、まだいたの?」

マタが蹴ってくる。

「いるわ!それより、政府と揉めるなんて何してるのよ。」

「うーん、被害者なんだけどなぁ~」

「やりすぎなの!落とし処はあるのに行きすぎたんでしょ!」

「否定はしない!」

「はぁ、いい、そんなんじゃ日本にいられないよ。」

「お兄ちゃん、日本にいられないならドイツに行こ。私が養ってあげる。」

「リナは優しいね、でも、大丈夫だよ。お兄ちゃんは強い子だからね。」

リナの頭を撫でる。

「うー、気持ちいいよ、もっと撫でて~♪」

「こら!人の話を聞かずにロリに走るな!」

「マタ、口が悪いなぁ~、なにイライラしてるんだ?あの日か?」

「ちゃうわ!」

マタは再度蹴ってくる。

「痛いって!」

「デリカシーにかける奴は蹴って直すしかないやろ。」

「俺は昔の家電か!」

「ボクみたいな美女に蹴られるんだからご褒美でしょ!」

「誰が美女だ、もう少し胸を膨らませてから言え!」

「あー気にしてるのに!」

「お兄ちゃん、オッパイすきなの?」

「ぶっ!リナ何を聞いてるの!」

「お兄ちゃんが好きなら触っていいよ♡」

リナは胸をつきだす。

「触らないから!」

「リョウ、あんたはそこまでロリに走るか!」

「俺は無実だ!リナも女の子がそんな事言っちゃダメだよ、勘違いして触る奴がいるからね。」

「お兄ちゃんにしか触らせないから大丈夫だよ。」

「お兄ちゃんにも触らしちゃダメだよ。」

「お兄ちゃんなら何されてもいいもん♪」

「リナちゃん、少し離れようか?リョウがこまってるよ。」

「お兄ちゃん、困ってるの?」

「そうだね、お兄ちゃんは清楚な子が好きだから、はしたない事を言うのはダメだよ。」

「リナ清楚になる!」

「そうだね。清楚になってね。」

「うん♪」

「それよりどうするの?日本を出るなら協力するよ。」

「日本を出る!いいなリョウ俺と一緒にトレジャーハントしよう!リョウがいたらはかどるよ!」

「ヒロキ、俺は行かないからな!マタもなんで日本を出る前提なんだよ。」

「ここまでやったんだから、仕方なくない?」

「出ないから!日本語しかしゃべれないし。」

「なんとかなる、いざとなれば肉体言語で話せば通じるものだ。」

「ヒロキそれは通じる言わないからな!」

「そうか?リョウなら動物経由でなんとかなるんじゃね?」

「なんとかならないから!」

「お兄ちゃん、私が通訳してあげるよ。どこに行く?」

「リナ、ドイツ語以外もしゃべれるの?」

「うん、英語にフランス、ポルトガル、スペイン、ヒンドゥー、アラビア、中国かな?」

「すげぇ!リナすごいね。」

「お兄ちゃんが褒めてくれた♪」

「俺は日本語だけだからなぁ~」

ダイキがからかってくる。

「お前は動物語もいけるだろ。」

「いけるけど自慢出来ない。それにお前も喋れないだろ!」

「もちろんだ!肉体言語で会話をする側だ。」

「リョウ、ボクも英語イタリア、スペイン、ポルトガル、中国は喋れるよ。」

「そうなの?」

「ボクも褒めてくれないかな?」

「マタも凄いよね、でも、仕事用じゃね?」

「リョウ!一言多いよ!」

「だって、お前海運で世界回ってるじゃなおか、会話出来ないとダメだろ?」

「うーーー、頑張って覚えたのに!」


「ダイキさん、あのマタさんは何者ですか?妙にリョウくんと距離が近いような・・・」

「ああ、昔、親と船に乗ってたら、海に落ちたみたいなんだけど、漂流して死にかけてた所をたまたま通りかかったリョウに助けられて今に至るんだ。俺の読みだと、恋愛感情はあるとみてるけど、あのリョウ相手だから全く気付かれてないね。」

「そうですか、なんで、海をたまたま通りかかってるのか、気になるとこですが、あの人は危険な香りがしますね。」

「まあ、本人はリョウに婚約者が出来て焦ってるようだけど、実際リョウを落とせているのはいないと思うんだけどなぁ~」

「さすが幼馴染みですね、リョウくんの事をよくわかってます。でも、リョウくんを落とすのは私ですから。」

「はいはい、俺は姫様に雇われてますので、協力しますよ。」

「嘘くさいですが、頼りにします。たぶんリョウくんが最初に頼るのは、い・ま・は・ダイキさんでしょうから。」

「まあ、頑張って、俺は男友達としてリョウを見守るさ。」





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