第125話 記者会見の裏で・・・

リョウ達が記者会見を行っている時、記者会見場前には機動隊が到着していた。

「いいか、桐谷が此処にいるのはわかっている、生死は問わない必ず捕縛しろ!」

「しかし、我々だけだと昨晩のように・・・」

「今回は大丈夫だ、全員実弾を装着しているんだからな!必ずしとめろ!」

「しかし、発砲は・・・」

「かまわない!撃つように言われている。たとえ死人が出たとしてもだ!」

「そ、そんな・・・」

「ふむ?撃つ気がないのは帰ればよいではないか?」

「誰だ?って爺さん?さっさとどっかに行け、こっちはこれから忙しいんだ。」

「ワシもこれから忙がしくなるのだが・・・一応聞いておこう、今回の作戦に乗り気じゃない奴は今すぐ立ち去れ、残っている奴は悲惨な事になるとしれ!」

「てめぇー!桐谷の関係者か!」

部隊長が拳銃を向ける。

「老人に銃を向けるとは・・・」

「うるせえ!爺さんこそ、桐谷に味方するなら逮捕されるぞ!」

「出来るものならやって見るがよい、だがその腕で何ができるかな?」

「なに?」

部隊長がふと腕をみると拳銃を持っていた腕が地面に落ちていた。

「なんだこれはーーー!」

「うるさい奴だ、腕の一本ぐらいで騒ぐな。」

「お、俺の腕が・・・」

部隊長は落ちてる腕を広いあげていたがショックで固まっていた。

「なんだ、一本じゃ足りんか?」

部隊長の手は二つとも地面に落ちていた。

「ぎゃーあ、腕が!俺のうでがぁ!」

あわてて周囲の警官が止血に入る


そんな中で指揮権を引き継いだ、警官が

「う、うて、撃ち殺せ!あのジジイを殺せ!」

何人かの警官が拳銃をかまえる。

「さっさと撃て!お前ら殺されるぞ!」

その言葉に反応した警官が発砲したが・・・

「ちゃんと狙わんか下手くそが!」

撃った瞬間に間合いを詰められ、両腕が斬り飛ばされる。

「さて、次はどいつかの?さあ、ワシを楽しませてくれや。」

笑いながら、腕を斬り飛ばして行く姿に警官は恐怖していた。

「け、けいさつにこんな真似していいと思っているのか!」

「命のやり取りに警察も何もないだろ?死にたくなければ、ワシに関わらなければよかったのだ。」

「爺さんから関わってきたじゃないか!」

「何を言う?ワシの孫に手を出しておいて、ただで済むと思うなよ!」

「まご・・・?桐谷の祖父か!」

「今頃気付いたか?にぶいのぉ~」

「身元がわかったんだ!お前に居場所はないぞ!」

「そうか、ならここで全滅してもらうか。」

「なっ!」

発言した者のクビが飛んだ。

「さて、ワシの事を知っているのは誰かの?」

「お、おれは知らない、何も聞いていない!」

「ふむ、ならば見逃してもよいが、もし漏らせばお前とお前の家族の命はないからの。」

「わかった。これで撤収する。」

しかし、警官はこの場だけのウソのつもりだった。

「待て!」

「まだ、何かあるのか!」

振り返ったその瞬間、全員の右腕が肘の所から斬り落ちた。

「今回此処に来た代償を置いて言って貰う、もし、またワシに関わるなら・・・わかるよなぁ~ワシは何時でもよいからのぅ。その右腕は目印じゃ。」

にこやかに笑う爺さんの姿は恐怖しかなかった。

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