十年前に埋めたタイムカプセル。別れの曲の使い方、うまいです。文章うまいです。印象的な終わりでした。
とにかく文章の巧さに魅かれます。飾り過ぎず、でも精巧に組み立てられたストーリー。10年間の2人の思いがタンポポの綿毛のように、ふわりと読者に舞い降ります。読後感、最高です。
年月が経って掘り起こされたタイムカプセルと一緒に仕舞ってあった柔らかな思いと時間を生き生きと映し出した秀作です。
小説を書くのに年齢は関係ない(と思いたい)。作品だけを見るに、タイトな文字数の中、文章力、展開運びには目をみはる。「月が綺麗ですね」このリドルでぴんと来る読者は多いだろうが、作者はそれを文中で表現されたことを評価したい。文中ヒントについての細工は流々である。最後に「そうだったのかあ」と読者をスッキリさせれば勝ち。それが10年後のタイムカプセルから解放されるのである。ショートなので読みやすいのは言うまでもない。レビューを見て本文へ入られる読者様には、ぜひ御一読いただきたい。
僕も高3ですが、同じ高校生とは思えないほど素晴らしい表現方法と語彙力をお持ちだと思いました。これからは師匠と呼ばせてください。凄いです。絶句。絶句。