「クランベリーとパンケーキ」ならぬ「クランベリーと食パン」

「クランベリーとパンケーキ」ならぬ「クランベリーと食パン」を食べてみた。「クランベリーとパンケーキ」は米津玄師の「Lemon」のカップリング曲。


食パンは超熟。少しでも米津さんの思考を知りたくてクランベリージャムをスーパーで見つけた時に買ってしまったのだけど、しばらく冷蔵庫に入れて眺めていた。「どんな味なんだろう?不味かったらどうしよう。お洒落な米津さんだからきっと美味しいに違いない。いや、でも実際クランベリーと言う言葉の響きが良いから歌詞に使っただけで、実際は食べた事無かったりして」とも、「響きが良いから使っただけで本当はたいして好きなジャムでもなかったりして」とも思って、「私っていい歳して何してんだろう。バカだな」とも思ったりしてのらりくらりしている。


私の場合、根がオタク(笑)なので、好きな曲はそう言う曲を作る背景を見たくなって作っている人の人柄を知りたくなり、その人柄も含めてその曲を好きになる。人柄を知らなければどんな良い曲でも自分には響かないのだ。明らかに人柄と詩歌がかけ離れていれば、その曲そのものが嘘くさい。


クランベリーって昔、舶来製品好きの叔父さんにアメリカだったかイギリスだったかの飴を一粒もらった時に食べたような記憶もあったけど、黒い缶の丸いキャンディーが色とりどりで入っているやつ。名前は忘れた。5歳くらいの時だったし。真っ黒い丸みを帯びた四角い缶に赤とかオレンジとかのまん丸いキャンディーの写真が外国的でオシャレだった事だけを覚えている。初めて食べた外国の味は独特で不思議な感じだったっけ。


クランベリージャムを超熟に塗る。思ったより紫。赤紫だ。一口。酸味がある。・・・。味がしない。二口目。・・・。味がしない。酸味だけだ。超熟の味だけがした。三口目も、四口目も・・・。最後に一つぶ残った果実だけを食べてみる。あの昔食べた独特の味がした。主張をしないメインの素材を際立たせる味だった。クランベリー。奥ゆかしい。同じベリーでストロベリージャムをプレーンヨーグルトにたっぷり混ぜる。こちらはしっかり苺の甘さを主張している。苺はいつもの味。苺だ。親友に会った感じ。ほっとする。


そうか、主張しない味で酸味があるから、二日酔いの後の歌に「クランベリーのジャムでも作ろうね。パンケーキと一緒に食べようね〜♪」なんて歌詞が出来たのかと妙に納得してしまった。二日酔いの時には酸味のある味のないサッパリパンケーキは食べやすいかもしれない。これは・・・、クランベリージャム、絶対食べているな・・・。


今日はそんな他愛も無い事に想いを馳せながら遅いブランチをとってみた。次はパンケーキで検証。バカだな私って。

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