第三百五十一話 他の部隊と合流する時

「警報が鳴り響くとは、一体何が起こっておるのだ!?」

「又敵が接近しているんですか?」

「いえ、レーダーに反応は確認出来ません……」

「ならば一体何が……」


砲台内の兵士がこう騒ぎ始めるのと施設が「ドゴン!!」と言う大きな音と共に崩れていくのは粗同時の事であった。

無論、そんな崩れていく中から兵士達が脱出する時間が存在等している筈も無く砲台の崩落に巻き込まれていく。

そしてその直後、砲台は赤い光と共に崩れていく。

当然その光景は戦場に居る面々も見ていた訳だが兵士は


「こ、これは一体……何が起こっているというのです!!」


先程まで様々な現象を見て来たにも関わらず又しても驚いた表情を見せていた。

一方でアデルは変わらず平常運転と言わんばかりに残っている異星連合の兵士を撃破していく。


「アデル様……何故そこまで冷静で居られるのですか?」

「彼等を信じるしか無いからだよ、僕達に出来る事はね」


困惑する兵士に対しても先程までと変わる事のない対応を行いながら異星連合を仕留めていく。

その様子を見て流石に兵士も観念したのか異星連合の残存戦力の討伐へと舵を切っていく。


「さて、残っている部隊は極僅かだし他の宙域の部隊も迎撃は終わりかけているね。

この調子で残っている部隊も殲滅しよう!!」


アデルは更にこう続けて戦場の敵は極僅かしか残っていない事を告げる。

それを聞いたESBの面々は


「ならさっさと片付けて他の宙域にも……」

「その必要は無いみたいよ」


青が他のエリアに向かう事を提案しようとするがその直後にエリーがその必要は無いと告げる。


「エリー様がそうおっしゃるという事はつまり、そういう事ですね」


エリーが反応したことにより、青は全てを察した様子を見せてその場に残っている異星連合の兵士を続けて攻撃していく。

そしてそれから程なくして戦闘宙域に戦艦が幾つも出現する。

それを確認した兵士達は


「あれは我々の部隊の戦艦ですね、しかも形式から他の宙域で交戦していた部隊のものです」


と他の宙域で異性連合と戦っていた部隊の戦艦である事を説明する。


「そこに居るのは別部隊の兵士か、しかし一体どうなっている?

突然爆炎が見えたり敵の数が思っていたより少なかったり……」

「説明は後で行います、今は此方の案内に従って頂けませんか?」

「その声はアデル様!?この戦場におられるのですか?」


戦艦から通信が入るとアデルがそれに応対し、それに対して戦艦の通信相手は明らかに動揺した声をあげるものの、直ぐに適応する。


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