第三百二十話 異形を討伐する時
そのままアップルは異形に接近していき、構えたトンファーで次々とその腹部を殴打していく。
するとその殴打を受けた異形は次々とその場に沈んでいき、腹部を抱え込む。
「つうっ、ぐああっ……」
鈍い声を上げながら沈んでいく異形を見て一際目立つ異形は
「つっ、こんな所で沈んでいくとは……ええい、だがあの動かない奴から叩け」
と指示を出す。
「はっ!!」
周囲の異形はその声に反応し、一斉に妖術の構えを見せる。
そして一斉に妖術をライトに向けて放ってくる。
「つっ、ライト!!」
その攻撃に気付いたクスナがライトに向かって叫び声を上げるがその声は虚しく直後に妖術はライトに直撃する。
「ふん、これで一人仕留め……」
「経っていうんだったら僕も随分と舐められたもんだね」
だがその妖術の爆発が消えた後から出現したのは完全に無傷なライトであった。
「何!?我々の攻撃を無傷で凌いだというのか!?」
「と言うよりこの程度で何か突破出来ると思えた理由を聞かせてもらいたいね」
妖術を受けたライトはこう挑発的な発言をピープルに対して投げかける。
「何!?こいつ……」
その言葉に冷静さを失ったのかピープルの目立つ異形は明らかに冷静さを失う。
「ええい、ならば総攻撃を……」
「させると思う訳?」
異形が何かをいいかけるとライトは更に挑発的な言動を続け、更に手を翳して目の前に小型の異空間を出現させる。
そしてそこから機関銃を出現させ一気に乱射する。
「ライト君、分かっていると思うけど施設に被害は……」
「出させませんよ、僕の作った兵器を信じて下さい!!」
だがその弾丸は全て異形に向かっていき、その体を撃ち抜いてその場に倒れ込ませてく。
更にその弾丸は一発たりとも施設には命中せず、全て異形に対して直撃する。
「ええい、異世界の住民がでしゃばって我々を弄するとは!!」
「御託はここまで?残っているのは貴方だけよ」
「ええい、ここまで追い込まれた以上かくなる上は……」
只一体残ったピープルの異形はそのまま後ろに下がってそこにある通路から逃走しようとするが、そこに
「おっと、逃げられると思ってんのか?」
という声と共にスロープが現れその腹部に拳を叩き込む。
そこに更にアップルとクウォスも接近しその体にトンファーとクウォスの能力を用いた格闘術を叩き込む。
「ぐうっ……ああっ……」
そういったピープルの異形はその場に倒れ込み、完全に気を失う。
「こいつを退ければ……」
「悪いんだけどこいつ、今後の調査のサンプルとして捕獲していいかな?」
スロープがいきり立っていた所にライトがこう口を挟む。
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