第三百十六話 施設へと急ぐ時
するとライトの装着している機械の翼の先端にエネルギーが集中し、そこからレーザーが放たれて地上に居るピープルの異形六体を撃ち抜く。
「翼の先端からレーザーを!?攻撃性能も備えているのね……」
「そりゃあ只浮いてたら的になるだけですからね、弾薬を積むのは重量の関係もあるので難しいですがこの程度の攻撃は可能です」
「後は予め構えて機関銃やら爆撃やらをしろって事なの?」
「その通りだよクスナ、銃撃と飛行の相性は今更言うまでも無いでしょう?」
レーザーを放った事にパウが感心するとライトはそれが余程嬉しかったのか声の音程を高くして説明する。
だがその直後にアップルが
「なあ、ライト……盛り上がっている所悪いんだけど僕は……」
と話す。
その声は明らかに沈んでおり、テンションが低くなっていた事が直ぐに察っせた。
「分かってるよアップル、君は射撃は苦手だからね……
追々格闘戦を想定した改良型の開発も進めていくから今日の所は我慢して」
ライトもその心境を察したのかアップルに対して格闘戦を想定したタイプも制作している事を告げる。
「格闘戦を想定……つまりこれは今後の為の雛形って事?」
「ええ、今回の作戦がこの機器の初陣でもあるので今後の為にも色々データを取らせて頂けると幸いです」
七宝がライトに問いかけるとライトはこう返答して今回の作戦で持ち出したのがデータ収集も兼ねた事を告げる。
「さて、お話している所申し訳ないがそろそろ到着するんじゃねえか?」
クウォスがそう告げるとその言葉通り施設の目の前に迫っていた。
「さて、だったら祝砲代わりに一発打ち込んでおきますか」
ライトはそう告げるとレーザーを収束させ、施設の入口付近に集まっていたピープルの兵士集団を吹き飛ばす。
それは派手な爆発音を立てており、ピープルに対して混乱を巻き起こす。
それが聞こえていたのは施設内のピープルだけではなかった、ピープルとセリアンが率いている侵攻部隊にも聞こえていた。
「今の爆発音、目的地の直ぐ近く、入口付近から聞こえてきたわよ!!」
「と言うことは彼等がもう戦闘を開始したって事なんじゃないのか?だとしたら俺達も急がねえと!!」
爆発音を聞いたスロープとセリアンは七宝達が既に交戦を初めたのではないかと考え、施設に対して急がなければと全員に発破をかける。
それを聞いた兵士達も気合を入れたのか猛々しい雄叫びを揚げる。
そしてそのまま急いで施設の入り口に向かっていく。
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