第四十二話 宇宙で遭遇する時
一方、出撃の許可が降りた里愛、応味、青、エアの四人はそのまま格納庫らしき場所へと向かい、何かに乗り込んでいた。
「神楽様から伝達されてきたデータによれば目標地点はここ、周囲に何もないエリアを突破してくると予想されているよ」
「障害物が少ない所を狙って一点突破を目論んでるって所か、それだけ余裕がないと言う見方も出来るね」
「そうね、先に来た連中との合流を図りたいのであれば隠密行動でこっそりとするのが定跡、それをしてこないのか出来ないのか。
まあ、どのみち進ませるつもりは無いけどね」
「さあ、出撃するよ!!」
四人がそう告げると乗り込んでいた何かが動き出し、一同はそのまま目的地と思われるポイントに向かっていく。
そしてその場所に到着すると里愛が
「さあ、行くよ皆」
と言って起立し、他の三人もそれに合わせる形で起立する。
そして戦艦の格納庫に向かい、そこに置かれている戦闘兵器らしき機体に乗り込んで待機する。
「戦闘中域内に熱源反応感知、敵機接近」
戦艦内部に機械的な放送が響き渡ると里愛は
「来たか……行くよ皆!!」
と告げ、それを聞いた応味は
「ああ、行こうか」
と返答する。
そして四人が出撃するとそこは真っ暗な宇宙空間であり、その背後には今の今まで四人が乗っていた戦闘用母艦が待機していた。
「母艦に搭載している他の兵器も出撃させて。
此方が大規模な部隊を展開している事を相手に知らしめて動揺を誘う」
里愛がそう告げると戦艦から機動兵器が多数出撃する。
その外見は日本で守護転輪が使用していた物とは異なっており、兵器を共有している訳ではないという事が伺える。
「エンカウントまで後数十秒……3,2,1,来ます!!」
エアがそう叫ぶと同時にその場に熱源反応の正体であると考えられる機動兵器が多数出現する。
そのパイロットは
「つっ、やはり奴等に情報が知れ渡っていたか……だが此処で大回りをする訳には……」
と少し動揺した口調を見せるものの、最早後には引けぬと思っているのかそのまま交戦体制を取る。
「やはり地球に向かう事が最大の目的の様ですね、ならば此方もそれ相応の対処をしなければ」
里愛がそう告げると一同は交戦体制を取り、熱源反応の正体である機動兵器の前に立ち塞がる。
その機動兵器はマルティー人が持ち込んで来た物とは異なっており、新型又は別の勢力である事だけは判明している。
「つっ、此処で足止めを喰らう訳には……何としてもここから先へ一人でも多く突破しろ!!」
機動兵器部隊の指揮官らしき存在がそう叫ぶと部隊は一斉に里愛達に向かってくる。
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