考え続けなければ、メアリー・スーは殺せない

作品に応援いただいたご縁で、この物語に出会いました。更新分まで読み終えましたので、レビューさせていただきます。

『転移者』という神にも等しいような力を持った者によって、一度は終わったこの世界。その中でまだ続いている、長い後日談のようなこの物語。『メアリー・スー』と呼ばれる、この世界の絶対的な存在に立ち向かっていく主人公達。

この物語は主人公の名前や動機など、意図的に描写していない部分が多くあり、それ故に疑問点が残ることが多々あります。しかし、あれは何だったんだろうと思っていたら、いつの間にかシレっと伏線を回収されたりしますので、読んでいて良い意味でやられます。

随所に見えるキャラクター達の考え方やセリフ回しも興味深く、彼らの何気ない一言について考えさせられたりもします。この辺りは、作者様の博識が故に、というものでしょうか。

主人公達について考えて、メアリー・スーについて考えて、終いには物語自体について考えて……その先に、果たしてどんな展開が待っているのでしょうか。続きを楽しみにしております。

勝てない敵を殺そうとする、狂気の沙汰に挑み続ける異世界ファンタジー。これは一味違いますよ。
他の皆さまも是非読んでみてください。

その他のおすすめレビュー

沖田ねてるさんの他のおすすめレビュー415