第130話 絶倫対決
ストレスによって後天的に発現した狂化系ユニークスキルが暴走し、正気を失った気弱な受付嬢バーニーさん。
このまま暴走が続けば昏睡状態で精気を吸われている被害者たちより、バーニーさんの命が危ない。そこで僕は彼女の暴走を止めようとしたのだが――バーニーさんの力は尋常ではなかった。
触れてもいないのに発動する広範囲ドレイン。
しかもその威力は夜の体力お化けであるアリシアが一瞬でふらつくほどのもの。
絶倫スキルを持つ僕は耐えることができたけど、昏睡状態にした相手から生命力を奪い超回復を繰り返すバーニーさんを普通のやり方で止めるのは不可能だった。
そこで僕は最終手段に出るため、神速の〈淫魔〉スキルを発動させていた。
――ヤリ部屋生成!
「……!? なにここをおおおおおおおお!?」
セッ〇スしないと出られない部屋に閉じ込められたバーニーさんが怪物のような声をあげて壁の破壊を試みる。
けどこの異空間はどれだけの威力で攻撃をしようが、中にいる誰かがセッ〇スしない限りは出られない異空間だ(頭がおかしい)。
バーニーさんも直感ですぐにそれを理解したのだろう。
「あああああああああああっ!!」
暴走したドレイン能力で僕を吸い殺すつもりか、単純に物理で潰すつもりか。
殺気をまき散らしてこちらに襲いかかってきた。僕はそれに対し、
「射精砲!」
シコ――ドピュ!
「があああっ!?」
1シコチャージの水魔法で、愚直に真っ直ぐ向かってきたバーニーさんを撃ち抜いた。
現実と断絶しているこの異空間なら、昏睡被害者から生命力を吸って発動する超回復も発動しないのではと期待したのだ。
けど、
「あ、はあああああああああっ!❤」
「くっ、ダメか……!」
僕から吸い取った生命力≓性力で回復しているのか、昏睡した人々といまだ繋がったままなのか。超回復は健在。やはり中途半端なダメージでユニークスキルの暴走を解除するのは不可能なようだった。
となれば――やはりいまのバーニーさんを助ける方法はひとつしかない……!
「うああああああああああああっ!」
「っ!?」
瞬間、僕は射精砲スキルを解除。
完全な丸腰でバーニーさんに突っ込んでいた。
面食らったように目を見開くバーニーさんにそのまま肉薄。
マントの下にエッチな下着しかつけていないその身体に全力でしがみつく。
すると当然――ズンッッッ!
僕の身に降りかかるのは規格外のドレイン攻撃だ。
「――っ!!」
凄まじい勢いで僕の中から生命力が――性力が吸われていくのがわかる。こんな行動、本来なら自殺行為でしかない。けど仕方がないのだ。
ドレイン攻撃によって下手なダメージはすべて回復してしまう今のバーニーさんを殺さず行動不能にする唯一の手段。
それは――生命力の過剰摂取による容量オーバーだけなのだから。
「絶倫スキル、制限解除!」
凄まじい勢いで僕の身体から生命力(≓性力)が吸われていく。
けどそんななかで、僕は全力で叫んでいた。
「僕とあなた、どっちが先に限界を迎えるか――絶倫勝負だ!」
「……自分から吸われに来てくれたんだ」
瞬間――ズン!
ドレインの威力がさらに跳ね上がる――!
そしてバーニーさんは爛々とした瞳で僕を抱きしめ返し、
「じゃあ遠慮なく、干からびるまで吸ってあげるからねええええええ!」
口が裂けるほどの笑みを浮かべ、人外のドレイン能力で僕を貪りはじめた。
凄まじい勢いで生命力を吸われる感覚に、冷や汗が全身から噴き出す。
けれど――吸われ続けてどれだけ時間が経った頃だろうか。
「……っ!? はぁ、うぷっ、な、なんで……!?」
先に顔色が変わったのはバーニーさんのほうだった。
表情からは余裕が消え、心なしかドレインの勢いも落ちている。
「どうしました?」
そんな彼女に、Lv30に達した絶倫スキルを全解放している僕は静かに問いかけた。
「僕はまだまだ、吸われ足りませんよ?」
「――っ!? う、ぐ、あああああああああああっ!」
瞬間、バーニーさんが怪物のような雄叫びをあげた。
ドレインの威力が大幅に低下し、吸い取った精気を変換したような凄まじい膂力で僕から距離をとる。
「ぐ――っ!?」
その抵抗に僕は思わず顔をしかめていた。
バーニーさんが凄まじい力を発揮したから――ではない。
容量オーバーが近いと察した彼女が、自らの意思でドレイン攻撃をやめたからだ。
(暴走状態なら容量オーバーも気にせず精気を吸ってくれると思ってたのに……!)
相手は思った以上に狡猾。
こうなったらもう、最後の手段に出るしかなかった。
「男根剣!」
瞬間、僕は再びバーニーさんに肉薄。
最高硬度のアダマンタイト男根で彼女を拘束した。
「こんなもの……! ……!? なんで!?」
バーニーさんが再びドレインで僕の男根を萎えさせようとするが――無駄だ。
いまの僕は絶倫スキルを全解放している。
ダンジョンにさえ欲情してしまう頭のおかしい性力がそう簡単に萎えるはずがなく、よって男根剣がふにゃちんになることもない。
完全拘束の完了したバーニーさんに、僕はもう一度声をかける。
「さあ、吸ってください」
「うがあああああああああああっ! 離せええええええ!」
けどバーニーさんは僕の言葉なんか完全無視。ドレインなんてする気配もない。
まるで自分の命を燃やすかのような勢いで抵抗を繰り返すだけで――こうなったらもう本当に、できることはひとつしかなかった。
ドレインで性力を吸ってくれないなら――彼女の体内に直接、容量オーバーするまで精気を叩き込むだけだ。
「バーニーさん……ごめんなさい!」
「ふぇ!? がああああああっ❤❤!?」
数秒後。
それまで怪物のような雄叫びだけが響いていた異空間に、バーニーさんの甘い声が響き渡った。
――そこから先は、わざわざ語るまでもないだろう。
動きを封じられたバーニーさんの体内に、ひたすら精気を注ぎ込む。
可能な限り心地良いよう慎重に。けれど容赦なく。
そして徹底的に精気を叩き込んだ頃、
「ああああああああああっ❤❤!?」
――カアアアアアアアアアッ!
バーニーさんが大きく身体を仰け反らせたその瞬間。
怪物のような気配をまとっていた彼女の身体を光が包み込む。
そしてその光が収まると――そこにはあの気弱そうな受付嬢さんが倒れていた。
「っ! バーニーさん! 大丈夫ですか!?」
なんだか色々とぐちゃぐちゃで、ぶっちゃけ大丈夫そうじゃないし僕が心配できた立場じゃない。けれど、
「なんだか……きもち……よすぎて……嫌なこと全部、どっか飛んでっちゃ……た……❤❤」
バーニーさんはなんだかとてつもなく晴れやかな顔をしていて。
凶悪なユニークスキルの影響など微塵も感じさせないすっきりした表情で抱きついてくるバーニーさんに、僕は赤面しながら「よ、よかったぁ……」と胸をなで下ろすのだった。
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書籍化が決まってからというもの、「もしや書籍化ってプロのつよつよイラストレーターさんに出版社のお金で好みのシコイラストを描いてもらえるってこと??」という邪念が湧き出て止まらないです。
※2021/10/14 過激描写を削りました
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