第125話 夜のケダモノ大運動会


 高級宿の一室でのんびりしていたとある夜。


「言っただろう英雄殿。今回の事件を解決してくれた暁には……莫大な報酬を約束すると」


 部屋を訊ねてきた虎人ワータイガーの領主オリヴィアさんがそう言いながらお忍び用のローブを脱ぐ。現れたのはエッチな下着しか身につけていないムチムチの身体で、僕は思わず「うええ!?」と叫んでいた。


 けど事態はそれだけに留まらない。


「……っ」


 クールな面持ちのヴァルキリー部隊隊長、牛獣人バスティアさん。

 猫獣人やウマ獣人の隊員たち。

 オリヴィアさんの後ろに控えたヴァルキリー部隊の面々が顔を真っ赤にしながらローブを脱げば、彼女たちもまた鍛え上げられた豊満な身体にエッチな下着を身につけているだけだったのだ。


 特に牛獣人バスティアさんの胸はいまにも下着からこぼれ落ちそうなほど豊満。


 あまりにも扇情的かつ非現実的な光景に僕は思わず叫ぶ。


「なっ、ちょっ、いきなりどうしたんですか!?」

「どうしたもこうしたも、もう察しはついているのだろう?」


 オリヴィアさんも恥ずかしいのか、整った顔を赤らめながら挑発するように笑う。


「我が国の最前線基地であるシールドアを教会の工作から救ったそなたらの活躍は国を救ったも同義。依頼達成金や宝物の類いはもちろん送るが、しかしそれだけで報酬が足りるとは到底思えん。ならば」


 オリヴィアさんが下着姿で僕にしなだれかかる。


「この戦士の街で絶大な人気を誇るヴァルキリー部隊、および領主である私の貞操をパーティリーダーであるそなたに捧げるしかない。簡単な話だろう?」


 発想が飛躍しすぎじゃないですかね!?


「い、いやお気持ちは嬉しいんですが、そんな簡単に身体を許しちゃっていいんですか!?」


「簡単なものか。街を、ひいては国を救われたのだぞ? それにやむを得ない事情があったとはいえ、私たちにはそなたらを闇討ちした負い目もあるわけだしな。加えて個人的な事情を言わせてもらえば、私たちは毎日の鍛錬や仕事に忙殺され色を知る機会もなかった。強く優秀なオスに手ほどきいただけるならこれ以上の幸運はない」


 そしてオリヴィアさんは少し意地悪な笑みを作り、


「それにそなたが夜襲の際、そこの娘たちと3人で盛っていたことは報告を受けている。いまさら貞操云々を理由に私たちの誘いを拒む理由はないと思うが?」

「うぐっ!?」


 アリシアとソフィアさんを目で示され、いよいよ僕は言葉を失った。

 さらに僕と目があったアリシアはといえば、


「……えへへ。またたくさんの人にエリオの魅力がわかってもらえる……興奮してきた……」


 機嫌よさそうに僕の服を脱がしはじめ、ヴァルキリー部隊の人達をぎょっとさせていた。

 と、僕たちのほうでも勝手に仲良しの準備が進んでいくなか、


「あ、あの、オリヴィア様……本当にこのまま、してしまうのですか」

「無論だバスティア隊長。性豪らしいとはいえ、エリオ殿も所詮は子供。我々大人の魅力で繋ぎ止めることができれば大きな利益になる。大恩はあれど、前線を預かる領主としてこの程度の駆け引きはしておかねばな。……まあ仕事づけで経験はないが、これだけの美女を何人も引き連れてきたのだ。子供の1人や2人を魅了するくらいどうにでもなろう」


 領主オリヴィアさんと牛獣人バスティアさんがなにやらヒソヒソと言葉を交わす。

 そして、


「さあエリオ殿。街で絶大な人気を誇るヴァルキリー部隊と、領主である私。これだけの美女の初物を同時に味わう機会などそうはあるまい。たっぷりと楽しんでいかれるがいい」

「え、ちょ、そんないきなり――わああああああああああああっ!?」

 

 下着姿の見目麗しいお姉さんたちにベッドまで運ばれ、そのまま僕は四方八方を柔らかくて暖かい肌に囲まれるのだった。


 そしてその後――


「ちょっ、まっ、なんだこれは!? こんな気持ちいいなんて聞いてな……ア――――ッ!?」


 宿の一室に、獣人女性たちのケダモノめいた声が充満。

 ベッドの上はぐったりと倒れる獣人女性たちで埋め尽くされていった。


 そして――


「ど、どうにか〈主従契約〉が暴発しないよう頑張って抑えてたんだけど……」


 朝日が昇りきったころ、僕は大型ベッドの上の惨状を見て思わず声を漏らしていた。


「だ、大丈夫かなこれ……」


「あ……が……」

「……ダ、ダメ、これ、万年発情期になっちゃうぅ……っ」


 ベッドの上に転がるのは、半ば気絶するように倒れるオリヴィアさんたち。

 +ソフィアさん。


 そんな彼女たちの様子を見て僕は心配になるのだけど――


「……エリオ、やっぱり素敵。それに……〈射精砲〉スキルで消えてた精力も元通りだね……?」

「ア、 アリシア……?」

「……じゃあもう、我慢しなくていいよね……?」

「ちょっ、アリシア、もう朝だから! せめて夕方まで待って……ア――――ッ!?」


 ずっと僕と他の女の子との仲良しが続き、お預けを食らい続けていたアリシアが止まるわけもなく……。僕はオリヴィアさんたちを心配する余裕もないまま、久しぶりにアリシアと2人きりで仲良ししまくるのだった。


 エリオ・スカーレット 14歳 ヒューマン 〈淫魔〉レベル310

 所持スキル

 絶倫Lv30(前回から7up)

 主従契約(Lvなし)

 男根形状変化Lv20(前回から3up)

 男根形質変化Lv20(前回から3up)

 男根分離Lv10

 異性特効(Lvなし)

 男根再生Lv10)

 適正男根自動変化(Lvなし)

 現地妻(Lvなし)

 ヤリ部屋生成Lv15(前回から4up)

 精神支配完全無効(Lvなし)

 自動変身(Lvなし)

 眷属生成(Lvなし。威力は本人のレベル依存)

 射精砲Lv3

 ????



 ―――――――――――――――――――――――――――――

 はじめてがレベル300越えエリオ君というのは、40歳童貞がアイドル級に可愛い17歳感度抜群色白巨乳ちゃんで卒業してしまう69倍くらいの劇薬です。


※と、そんなこんなでひとまず一段落ということで次回は番外編のSSになります(普通に2000字とかありますが)。

 また、次回更新の9月8日は連載開始1周年(+1日)ということでちょっとした告知もあるのでよろしくお願いします!


※2021/10/15 過激描写をごっそり削りました

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