空に走る ―自由な世界へ― 【詞編】

作者 愛果 桃世

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★★★ Excellent!!!

 この物語の主人公は今、持てる力を振り絞り、共に戦禍を生き延びてきた友に向け、最後の言葉を手紙に認めていた。
 震えて力の入らない手で……、霞んでいく集中力で……。
 そして、これまでの過去が、主人公の脳裏を流れる。

「俺はまだ見たことがない国にいってみたい。鉄砲玉が飛んでこない場所で、思いっきり走ってみたいんだよ」
 作中で語られるこの台詞は、戦争時代の悲惨さを物語る。

 そして、目を覚ました時には……。

 この主人公は、生涯、幸せな一生を送れたのだろう。
 国の意思に背いてまでも、戦友と共に生き延び、互いに切磋琢磨し、家族に恵まれ、そして、家族に看取られる。なんて素敵なことだろう……。

 解放された想いは、きっと、今も世界中を駆け回っている。
 この素敵な物語は、きっと、あなたの胸にも届くと思う。