第43話 霊感

私は霊感があるようだ。


ただし、人のオーラが見えたり、霊の気配が分かったり、


ということはなく、偶におかしなことになる程度だ。


その日もそうだった。


街を歩いていると、明らかにおかしな人がいた。


生きている人とは思えない。ぼんやりとぼやけている。


目線を合わせたり、まして声をかけたりしてはいけない。


街にいる霊は、誰かにとり憑きたくて、そこにいるからだ。


見えるということは、波長が合っている、ということ。


関心を向けたら、こちらに近づいてくる。


みつかった!


幽霊が追いかけてくる。必死で逃げる。


何とか逃げ切った……。


今回は追いつかれることはなかったけれど、


偶にとり憑かれることもある。


そのときは、私がおかしなことになる程度だ。

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