近所迷惑

ははは、俺は水切りの天才だ!

そんな意気込みで、真っ平らな石を拾い

振りかぶって、泉に投げた

しかし、一回も跳ねることなく

石は泉にストーンと沈んだ


ストーンがストーンなんつって!

と、泉が揺れるほどの

大声で吐き捨てた

すると泉から、目の眩むほどに美しい天女が現れ

開口一番、こう言った

お前を水切りの天才にしてやろう


そんなのいらん!

ふざけんな、金の石を寄越せ!

それも純度百パーセントのを!

ふざけんのは、格好だけにしとけや!


うるさい! 口の聞き方に気を付けろ!

聖なるものは無条件で敬え!

金は稀少なんだ!

少しは新聞読んでおけ!

知り合いの新聞屋、紹介してやろうか? ああ!?


泉の中ではお魚が、迷惑そうな顔をして泳いでいた

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