☆ゴミ箱☆~凡骨のクッソどーでもいい呟き~

律角夢双

01 私は悪魔

「私はその人を常に先生と呼んでいた」――この「宣誓」で始まる小説と言えば、『こゝろ』である。この作についての詳説や薦めは不要であろうから、不用意であろう恥極まる釈をせずサクッと、疾く尺を進めよう……買う金無い者の気は知らぬ。


 先日ぼうっとした頭で、先述した『こゝろ』の冒頭をば。いや、特に意味など無く、あくまで偶然に寓然と眺めていたのであり、決して自身に欠している表現の自信を長い目で見て向上させようと泣く泣くとか、高尚に見えるだけで物を知らぬと哄笑を買いかねない意図・用途ではなく。


 その一刹那、下にある一節が私を気もそゞろな有様にしたのである――貴殿を氷原にいざのうて済まない。いといみじくも詭弁だと私を押し遣るなら、その評を飄々と受け入れよう。いざ「NO」と言いたく、甚く心の肝は澄まないとみえるが。よろしい、逆にギャグを受け入れようとおっしゃる人なら、有難う様とだけ。堅い口上は置いておいて。




〈友達は中国のある資産家の息子むすこで金に不自由のない男であったけれども〉




 この文に違和感が無いという方は? そもそもこの文意がわかんないというのなら、肩を竦めるしかないが。少なくとも「中国」と聞いて「なかつのくにではないか?」と諫める忠告を聞く用意があるようであるならば、私の主張の委細を捕捉するのは容易であろう。が、今やこれが主潮ではないであろうのが忌々しい――さぁ、祝いの唱歌を聴く準備がある。ならばそろそろ私はソロソロと避難する準備をしようか。




 お、あと補足するが――くれぐれも非難は「しないで」くれると此れ幸いである。おあとがよろしいようで。

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