第26話 注目の的
その頃、日本新大学
大川教授の来校によって
学校中が大騒ぎになっており
佐竹のまわりは、生徒たちが取り囲み
注目の人となっていた
「佐竹さん!
どうして大川教授と知り合ったの?」
「日本新大学の推薦状の確約って本当?」
様々な憶測が飛んでいたが
皆の好奇の的になっていた!
これからどのような展開になるのか・・
佐竹自身、予想が付かなかったので
授業に身が入らず
落ち着かない時間を過ごしていた
「どうしてこのような
展開になってしまったのだろう・・・
私は日本新大学に通える
資格も能力もないのでお断りしよう!
これ以上学校で騒がれるのは・・・
何としても避けたい・・」
佐竹は修学旅行で
偶然に出会った
老紳士達との出会いによって
自分の人生が大きく動き出している事に
このままでは自分の予想も付かない領域に
追い込まれてしまうのではないか・・と
不安で不安で仕方がなかった・・
騒動は佐竹の望むところではなかったのである
今晩、大川教授と堂本氏にお会いし
自分の気持ちをしっかり伝えよう!
佐竹は緊張感を抱きながら
夕方16時が近づくにつれて
胸が押しつぶされそうな感じになり
とてもいたたまれなかった・・
◆◇
「和美大丈夫?」
佐竹の親友の矢車直美が
声をかけてきた!
「ええ・・
でも正直気持ちがしんどいかな。。」
「和美は学校中の
注目の的になっているものね・・」
「私は目立つ事が嫌いだし
人見知りでしょう?
知らない学生の子からも
質問攻めになるのが
耐えられないわ・・」
「分かるわ・・
でも正直・・・
和美が羨ましいかな?」
「私も本当は
大学に行きたかったけれど
学力も足りないし
親に経済的負担をかけられないから・・
諦めるしかないかな。。と思っているけれど
和美は
せっかくのチャンスなのだから
やるだけやってみては?
それでダメなら仕方がないけれど
頑張ってみたらどう?ねっ!」
「そうね・・
少し考えてみるわ・・」
◆◇
16時の授業終了のチャイムが鳴ると
佐竹はそっと教室を出て
校門まで足早と駆けて行った
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