第98話 白き光に包まれて
白馬、半身半馬、ケンタウロスのレグルス 女戦士のレグルス
美しい彼女の長い銀の髪が風に梳かれて、風の中で踊っていた
レグルスは息を呑みこみ
オルゴールを開き,
許されない時間の呪文を唱えるレグルス
オルゴールの音の中に隠された呪文の音階と
レグルスが唱える呪文が重なり合う・・。
カキイイーンン、キイイーンン 剣の価値愛、ぶつかり合う音の中に
攻撃魔法の爆音に兵士達の絶叫の中
戦場の中で戦っている少年の姿をしたアーシュ
長いエルフのような耳 深紅の吊り上がった瞳の持ち主のアーシュ
そうして乱戦の中 彼に声をかける者達
「アーシュ!」「アーシュさん!ワン」
白の国の二千の兵士を引き連れてワン子(犬の姿)とエイル(精神体)は戻ってきた
「エイル! ワン子!」
白い光にハッとして振り返るアーシュ・・。
そこには・・白く光輝く・・オルゴールとレグルスの姿があった・・
レグルスは死んで間もないリアンの顔を両手でかかえ
リアンは レグルスの膝枕で眠るように倒れこんでいた。
淡い金髪のリアン その顔は青白く瞼は閉じられていたが
「リアン兄さん!」エイルは泣き叫ぶ
リアンはその声に 薄っすらと瞳を開く
近くに咲いていた小さな青い花が宝玉に変化する
そうして
光輝く宝玉が・・開いたオルゴールから飛び出し
オルゴールの音に反応して踊るように
くるくると廻りながら 一つになる
半裸状態のエイルの肉体が現れる・・。
その肉体・・閉じていた瞳がぱちくりとする
あ・・これ・・これは僕の身体
「!!」
慌てて駆け寄るアーシュ
レグルスの手首をつかむと
振り返ったレグルスは鏡が砕けるような音を立てた・・
そして
アーシュの手の中に白いものが・・
パキーン!オルゴールが砕ける
白銀色の・・白い光があたり一面を包んだ
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