第64話 アーシュの怪我

うわああ! その怪我は!!

わき腹に巻かれた包帯に血が滲んでます


「骨の野原でやられた傷が思ったより・・治りが悪くてね」

「医者に見せなくていいですか!ワン」


「さすがに今 この世界では、ちょっとそれは・・まずいな」

ため息をつくアーシュさん


「!」今度はレグルスさん 黙って近くに来て アーシュさんの傷を見る

それから自分の持ち物・・小さなポーチから薬を取り出し

包帯の一部を切り取り 薬を含ませ 傷口にあてる


「っつう!」 小さなうめき声がアーシュさんの口から漏れる


「そんな怪我をしてるなら無理をしなくていいものを・・

身体を大事にする事だ。


ちゃんと薬だけでも塗って

多分 軽めの毒が刃に塗ってあったか、

毒の牙をもつ獣にやられたんだろう


ほら、この薬 解毒薬 これを飲め」


「本当は少し身体がだるかったはずだが

さては無理をしてたな」


「礼はいいぞ♪ 先程のご馳走は すごく美味かった」

「助かった・・有難うレグルス・・。」


「ふふふ、なんだ!照れるじゃないか! 二人とも少し眠れ

明日の朝一番で迎えに来る


大丈夫とは思うが早めに移動したほうが無難だろう

それに時間の扉のありそうな場所に心あたりがある」


レグルスさんは ワン子に先程の塗り薬と飲み薬を手渡し

ひょいと・・眠ってるエイルさんと先程のお弁当とかお菓子が入ったカゴを

手に取る・・。エイルさんを背に乗せて カゴは片手に持ち


軽く手を振り 部屋から出てお城に戻ってゆきましたワン

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