さながら秋風の如く:5 くるりくるりの君と僕

君と僕とは付かず離れず

くるりくるりと

ダンスを踊るだけ


手を伸ばしても抱き合えず

顔を背けても立ち去れない


僕らは何故

こんな風に生まれてきてしまったのかな


くるりくるり

もっと近くに 近くに 大好きだよ

くるりくるり

もっと遠くへ 遠くへ 大嫌いだ


それでも くるりくるり

ダンスを踊るだけ


僕らはずっと二人きり

だけどこんな僕らは

一人と一人 でしかなくて


くるりくるり

寂しいね 悲しいね

君の言葉は 僕の胸にそっと落ちて

くるりくるり

涙になって 陽の光にそっと溶けた




―― 琥珀/一億年の孤独



「vertige」様(現在は閉鎖)の「宝石イメージで5つのお題 寂しい心編」より

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