第15話 その先には

「もしかしたら、この先には罠が.....、いや待て隠し通路とかは?」

「すごいエンジョイしてますね、彼。」

「魔物と戦う時は、あんなにうんざりした顔なのにね。」

「人間どこか欠点があるものだしね。」

「おいそこ、気おつけないとなにかスイッチとか踏んじゃうぞー?」

「ちょっとキモイんですけど、いい加減落ち着きなさい?」

「俺は冷静だよ。冷静に分析しながら歩いて、いかにどう攻略するかかんが....(ポチッ

「ちょっと、何踏んだのよ」


『ゴロゴロゴロゴロ』


「なんか岩が転がってきてるんですけど?!あんた、責任もってとめなさいよ!」

「出来るわけないだろ、今は逃げるぞ!」


俺たちは、岩から急いで逃げるが徐々に追いつかれる。


「俺まだ死ぬの嫌だよ?!やりたいこととかヤリたい事かあるのに!」

「私だって結婚してないわよ!」

「何とかならないんですか?!」


なんとかなるかって言っても....。そうだ曲がり角だ!ないのか曲がり角!


「ちょ、みんな隠し扉とか何でも探せぇぇぇぇ!」

「そんな事しなくても、側面に穴とか開ければいいのよ、〖ボムⅠ〗」


あ、お前そんなことしたら。

爆発の衝撃に耐えられなかった壁が、ボロボロと崩壊していき、道を塞ぐ。


「お前なんてことを!」

「もうダメよぉぉぉぉ。」


目の前まで岩が迫り、もうダメかと思った時、火事場の馬鹿力でティアが岩を止める。

なんというご都合展開!女神さま、愛してます!


「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ」

「いいぞティア、そのまま時間稼いでくれ。よしセリナ吹き飛ばしちまえ」

「任されたわ、〖ボムⅡ〗」


呪文を発動させると、俺たち諸共吹き飛ばし直撃の岩は砕ける。


「ケホケホ....。なんて運が悪いんだ俺たちは。」

「調子乗ってるからよ。次からは気おつけてよね!」

「はいすいません」

「賢そうに見えるけど、この人所々で案外アホよね。」

「返す言葉もございません」

「ま、まぁ。分からなかったんですから、不用心に歩くこともありますよ。」

「悪意がないのが1番辛いんだが。」


こんなんじゃあ、人のこと言えないじゃないか、俺。この世界は、ハードモードだったんだよな。


「じゃあ、気お取り直して行きますか」

「次ははしゃがないでよ?」


俺は、すっかり小さくなり洞窟を進む。何度曲がり角を曲がっただろうか、マッピングをしながら歩いていく。


「ふんふん、この辺は魔力は、濃度が他のところより高いようですね。」

「わかるのか?」

「なんとなくですけど、そんな気配がするんです」


ほう、さすが異世界ファンタジー。シックスセンスってやつか。

感心しながら、ぺたぺたと触っていくが、それらしきボタンは一向に見つからなかった。


「なぁ、ホントなのか?」

「おかしいですね、なにか仕掛けがあるはずなんですけど」

「ねぇ、魔法使いの私は分からないんだけど」

「お前は馬鹿だからだよ」

「ムキー!」

「ちなみに私はわかるわよ。ぼやっとしてるけど」


肌で感じられるほど魔力があるってことは、なにか大きな魔法でもかかってんのか?知らんけど。こんな時には女神に聞くか。って圏外じゃねーか。電波とかあんのかよ。

スマホの電源をつけると、それに呼応するように壁の1部が少し光る。


「おい、ここなんか光ったんだが。」

「どれどれ。あ、ほんとね光ってるわ」


スマホにそういう機能は、無いよな?だとしたら光を当てたからか?なんでだろう。

みんなが悩み込む。一時の間、静寂が当たりを支配するが、それは唐突に破られた。


「考えても埒が明かないわ、吹き飛ばしちゃいましょ!」

「ちょ、待てよ。崩落したじゃんさっき!」

「その時はその時よ!〖ファイアボール〗」


セリナが魔法を放つが、それは壁に吸収されるように吸い込まれが、それに応じて壁も大きく光り出す。


「なんだ?今度は何が俺たちを殺そうとしてくるんだ?!」

「またやらかしましたか」

「逃げましょうか」

「そうね」

「私を少しは信じてくれても良くない?ほら見て転がってきたりしてないわよ。」


確かに。強いて言うなら、光ってくるらいだしな。

少しの間警戒を強めるが、次第にそれは薄れていき先へ行こうとすると、壁から音がなり始める。


「ちょ、なんだなんだ?やっぱりやらかしたのか?」

「やらかしてなんかないわよ。それより見てよ開いてるわよ」

「隠し階段でしょうか。やりましたね!」

「なんとも意外ね。私は死ぬもんかと」

「ま、まぁ、これも計算のうちよ。さ、行きましょ」


一行は、階段を下っていく。ゆっくりとゆっくりと警戒しながら歩くこと数分。ようやく下に着いた。


「なんだここ、やけに広いところに出たな。それに扉?緑の石?」


不思議な空間だ、通路ではない広間のようなところだし。それに何だこの石。


「それは治癒石よ。魔力を通すだけで、1度だけ回復するやつ。」


ほーん。そんな便利なものが....ちょっと待てよ?隠し扉の先には広間に、その入口付近には回復アイテム。そして奥には先への扉。これはもしかして、


「帰ろう今すぐに。まずいよ感がする」

「なんでです?何もいないのに?」

「さっきの失敗でしょげてるの?いいから行くわよ。隠し階段の先とかお宝の匂いしかしないわよ?」

「ちょっと、迂闊に行くと....」


『gyaroooooooo!!!!』


蛇のしっぽに、獅子の頭。体はシマウマという、なんとも滑稽な生き物が現れてきた。

これはキメラか?


「何だこの生き物気持ちわるぅ!」

「でも弱そうよ?さくっとやりましょ。〖ファイアⅡ〗」


しかし、セリナの放った魔法は食べられ、お返しとばかりに炎のブレスを吐いてくる。

まさか、


「だから言ったのに、これボス戦じゃんかよぉぉおおお!」


バトル開始!

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