第5話 反省会

あの後、何とか、キノコを集めた俺たちは、よたよたと街に戻っていた。


「生きて、帰れたな。」

「そうね、まさかキノコ取りに行くだけで死にかけるなんて。」


でも、苦労した分報酬は高いはずだし。成功だよね。


「じゃあ、俺が換金しに行ってくるから、適当に食べ物頼んどいて。」

「りょーかーい。」


ギルドにたどり着き、さっきのお姉さんの元へ向かう。


「お疲れ様でした。換金ですね?」

「はい、このクエストのやつなんですけど。」

「確認しますので、キノコと冒険者カードを提示ください。」


2つを渡し、少し暇なのでスマホに目を通す。

あの女神、なんか返信してるし。


〖どう?えらく大変そうだったけど〗

『見てたんなら言ってくださいよ』

〖いやね、ちょうど告白シーンだったのよ〗

『そっかぁ』

〖でも、あなた。そのおかげでレベル上がったんじゃないの?〗

『レベル?そんなものが?』

〖今、カード渡したでしょ?返された時見て見なさい〗


そう言えば、お姉さんが言ってたな。ステータス上がるだとか何とか。


「ご協力ありがとうございました。こちら、お金とカードです。ご確認ください。」

「ありがとうございます」


うお!2もレベルあがってる!しかも、他にポイント?が増えてる。なんだろコレ。


「おーい、換金してきたぞ。」

「お、お待ちかねの山分けタイムよ!半分こね半分こ!」


こいつ、結構魔物呼び寄せたりして、足引っ張ってたと思うんだけど。まぁいいか。


「ところで、この数字ってなんだ?」

「お、スキルポイントね。それを使って特技とか、魔法とかを覚えるのよ」

「あぁ、この欄か。」


見ると、剣熟練度アップだとかスラッシュだとか、剣にまつわるスキルが、解放されていた。

多分、あんまり強くないやつだよなこれ。


「どのくらい溜まったの?見せてみなさいな」

「あ、ちょ」

「あwwなwwたww平民ってwww転職をご存じでない?ww」


どうしよう、顔を張り倒したい。


「そういえば何も知らないんだったわねあなた。明日連れてってあげるわよ、神殿に。」


そうか、転職とかできるのか....。勇者とかか?勇者だよなうん。


〖あなたは勇者じゃないわよ〗

『🤔』


頭の中読んでくんじゃねぇ!くそ女神!



そうこうしているとお酒と、料理が運ばれてくる。


「きたきた、余ったキノコで作ってもらったのよねぇ」

「うわ、あのキノコかよ」

「お子様ね、ここの地域のキノコは美味しいのよ?食べてみなさいな。」

「なんか吐いてきたやつだよな.....。」


あれ以降なんか無理なんだよな、でも1口くらいなら。


「あ゛つ゛っ」

「あなたってもしかしてアホかしら?強く衝撃を加えたら、そりゃ吹き出してくるわよ」

「~~~~~~~~~(暑さで悶えている)」


こいつ酒も入ってるからって、なんでもいいやがって!


「なんで言わなかったんだよ!」

「え?だって面白そうじゃない、言わなかったら。」


なんでやつだこいつ!


「人の心は無いのかよ。」

「私だってあるわよ心が、それは生粋のエンターテイナーの心だけど。」

「それなら、これもエンターテインメントのひとつだよな!」


そう言ってキノコをぶつける。


「あ゛っつ゛う゛う゛う゛」


やりすぎたかな。顔だけはいいのに、それが崩れて本物のゴミになってる。


「くぅ、私は心が広いから許してあげましょう。今日のところはお相子よ....。」

「そうだな、俺もムキになりすぎたよ、子供のすることだしな。」

「ムキー!その減らない口取ってあげるわ!表に出なさい!」

「上等だ魔法使い!平民の恐ろしさ教えてやる!」

「あの」

「「うるさい!」」


そう叫んだ瞬間、首を掴まれる。


「ギルド内での揉め事は困ります。」


荒くれ者が多いこのギルドで、なぜこんなに綺麗なのかようやく分かった。支配されていたんだ。このお姉さんに。


「「すいませんでした」」


その後静かに食べて終わった俺たちは、帰路に着いていた。


「いい?私が可愛くても、パーティハウスで襲っちゃダメよ?」

「ねーよ」

「ふん、そうならいいわ」


俺は、セリナがパーティ結成時に受け取ったパーティハウス(小屋)に来ていた。


「ここの真ん中から右側があなたで、左側が私よ?いい?」

「ほいほい、お前も俺が可愛いから真ん中超えんなよ?」

「ないわよ」

「そうか」

「じゃあおやすみ」

「おやすみ〜」


なかなか、滑り出しなのではないだろうか。あれでは今は使えないけど、強くなるよな?当たるよな?・・・・・・今は考えるのはやめよう。暗くなってくる。

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