九月二日

・逸話 その人について世間にあまり知られていない話。 anecdote

・さもしい 心がいやしい。 mean

・媒体 伝達の仲立ちとなるもの。 medium

・容認 よいと認め許すこと。 permission

・亀の甲より年の功 長い間の経験は何よりも尊いということ。 Age and experience teach wisdom./老いと経験は賢明さを教える。

・曰く付き 複雑な事情やよくない評判などがあること。 with shady history

・ゆゆしい 重大である。 serious

・施工 工事を実施すること。 construction

・不足不離 くっつきすぎず、離れすぎずなようす。 neutral

・キャプテンシー キャプテンとしてチームを統率する力。 captaincy

・後ろ暗い やましいことをしている。shady

・弁証法 対話、弁論の技術。 dialectic

・蓬莱 古代中国で仙人が住むと言われていた山の一つ。 Mount Penglai

・灰燼に帰す 跡形もなくすっかり焼けてしまう。 burnt to ashes


俺はシャイで俗に言われる「陰キャ」に該当する高校生である。まぁあくまで主観なのだが。


どうやら、祖父から聞いた逸話だが俺の先祖は蓬莱を訪れたことがあるらしい。

何の突拍子もなく急にそんなことを語り出した訳は、だそうである。

加えて、先祖からの言い伝えである「子供か孫が物分かりの良い人になったのならこの件に関して話すことが容認がされる」というものに従ったらしい。

誰が認めるのだろうか?と疑問を覚えて祖父に聞いてみたところ「仙人だ」と嘘をついたり、後ろ暗い部分を全く感じない程きっぱりと答えた。

それでも、まぁ冗談だろうと俺は浅く捉えた。


このように祖父は変わったところがあり、昔は今とは比較にならないほどの変人っぷりだったらしい。

例を挙げれば、祖父の霊感とキャプテンシーに扇動されて起こった半ば暴動ののようなものである。

祖父は霊感が異常に強いらしく、戦後の混沌とした町を散策しては工事に事故が多発したりするなどの怨恨が渦巻く家や土地に目星を付けて、年中

自分の髪や血や爪などのものを建物中に巻いて、精神を集中させながら燃やすのが祖父のやり方であり、そして毎回灰燼に帰した建物の中などからなどが発見されるのだ。


この行動は何も知らない者から見れば唯の放火魔だが、効果は確実なものであり燃やした建物に施工をしても何ら問題が起こらず、寧ろ工事費が削減されたり、よい人材が多く入ってきて工事の効率化が進むなどの恩恵のようなものもあったそうで、不動産会社からとても感謝されたらしい。


この件の情報は残念ながら現在の媒体には含まれていないが、時々様々な人が祖父に感謝を伝えに家に訪問するので確かなのだろう。


変人だが良い人であるのは確かであり、亀の甲より年の功ということわざがあるように色々と話を聞きたいのだが、俺自身が結構シャイなので祖父とは不即不離な関係しか築けていないのである。


これはゆゆしい問題だとは自覚しているのだが。


だが、「学校に蔓延るさもしい陽キャとどう対応すればよいのか」という聞きたい事もあるのでだいぶ遠回りにはなるが、ヘーゲルの弁証法などでも調べてなんとか頑張って祖父と会話をしたいと思っている。


弁証法を調べる内に、対応する知恵も恐らくは身に付くと思うが......


まぁ、その時は祖父の別の逸話でも聞こうかな。

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