第13章 清む常闇の巫鈴

第62話 気配のかたち

 のんびりと家を出た采希さいきは、ちょっと高めの猫缶の安売りを目指して家をでる。

 巫女から預かった猫のアルは特に贅沢な訳ではなかったが、高い餌に眼を輝かせる様子が可愛くて、時々贅沢させてしまっていた。

 さっきまで降っていた雨はすっかり上がって、洗われた空気が木々の匂いを際立たせている。

 元の家ではよく外を出歩いていたらしいが、ここでは家から出たがらない。それもあって、早く元の家に帰してやりたいと思うのだが、一度彼の家に連れて行ってみたものの、また采希たちと一緒にこの家に戻って来てしまった。

 采希にもすぐに懐いてくれたが、時折窓からじっと空を眺めていることがあり、その後ろ姿にすこし切なくなった。巫女の思い出話をしていたれいの後ろ姿が被った気がした。

 謂れのない呪縛に捉われた巫女を早く開放してやりたいと考えながら、采希は商店街を急ぐ。


 重いバッグを揺すり上げながら歩いていると、采希が進む先に小さな白い何かが横たわっていた。

 訝しみながら近付いてみると、白猫が倒れている。

 驚いてそっと抱き上げると、くったりと力無く四肢が垂れ下がるが、息はあった。身体も温かく、小さな拍動が感じられた。

 何かの気配に触れた気がして、無意識に采希は自分の力を開放してしまう。突然、周囲の様子がはっきりと視えた。


 普段の采希は、油断していると霊と人の区別が付きにくくなり、向こうからやって来る霊に道を譲ったりしてしまうので、普通の生活を送るためになるべく力を遮断している。

 その抑えているはずの力が突然起動した。


 ビルの路地裏に無造作に積まれた箱やらの陰になっている死角まで、采希の感覚は全てを把握する。

 そこには力無く横たわる数匹の猫がいた。

 みな、ぴくりとも動かない。


(どうして……みんな、どうしたんだ? まさか死んで……)


 慌てて近くの一匹に近寄る。抱き上げると、先程路上に倒れていた猫と同じように采希の手の中で四肢を投げ出している。

 そっと猫を横たえ、他の猫の様子を確認しようと立ち上がった、つもりだった。


 采希の視界は、斜めに地面からビルの隙間の空を見上げる。

 自分の身体が頭から崩れ落ちるように倒れているのだと、ふいに悟った。

 ニット帽を被った丸いサングラスの男、何かの細長いボトルのような物を手に、もう一方の手で口元を布で押さえているのが、流れていく風景の中に一瞬だけ見えた気がした。


 采希の頭の奥でサイレンのような音が響く。何らかの危険が迫っているのに、守護たちは動かない。


 采希の意識は、そこで途切れた。




那岐なぎ、采希を見なかったか?」


 居間でロシアンブルーのアルを膝の上に乗せて撫でている那岐に、外から帰った琉斗りゅうとが声を掛ける。

 心地いい毛並みから顔を上げ、那岐はゆっくりと琉斗を見た。


「采希兄さんならアルの猫缶が安売りだから買いに行くって。そろそろ帰ると思うけど」


 琉斗は、ちょっと困った顔で那岐の傍に正座した。


「那岐、これを――」


 そう言って差し出された琉斗の手には、何も乗せられてはいなかった。


(……?)


 何を見せたいのだろう、と思った那岐は、琉斗の手を思わず掴んだ。


「琉斗兄さ――!! 手、どうしたの? これ、自分でやってるんじゃないよね?」


 琉斗の手は、異様なほど小刻みに震えていた。


「自分でこんなに小さく震わせることは、俺には無理だ。これは何かのサインのような気がしてな。采希に聞いてみようと思ったんだ」


 那岐は思わず琉斗の顔をまじまじと見つめる。

 琉斗の左眼のがそこだけ薄くなっている気がした。


「琉斗兄さん、いや紅蓮、琥珀と接続リンクは出来る?」

《那岐、どうしても繋がらないの……》


 紅蓮のちょっと不安そうな声が琉斗の腕輪から聞こえた。


(兄さん……聞こえる? どこにいるの?)


 那岐はどこに居るか分からない采希に向かって声を飛ばそうとした。

 いつもならば采希が声を拾い上げて那岐との精神感応を可能にしていた。

 その采希からの反応がない。

 きゅっと口を引き結んで考え込んだ那岐を、琉斗が不安そうに覗き込んだ。


「那岐、もしかして采希に何かあったのか?」

「分からない。でも――琉斗兄さんの方が僕より分かるんじゃないのかな」


 琉斗が以前、采希の危機に反応した事を那岐は思い出していた。琉斗の身体におかしな症状が現れたのは采希が危険な目に遭っているせいではないのかと考える。


「実は俺もそう思っていた。俺の身体の異常は采希と連動しているのではないかと。だが、以前のように采希に何か起こったとか、そういうのは何も感じないんだ」


 困ったように眉間に皺を寄せる。

 琉斗に何も感じ取れないのであれば、采希に何かあった訳ではないのかもしれない。それでも何故か、那岐の鼓動は早鐘を打つ。


「琉斗兄さん、手の震えが止まらない以外に、何かおかしな事はあった?」

「そうだな……。さっきから左眼が少し霞んでいるくらいか。それも徐々に見えなくなっているようなんだが……」


 それは那岐も気付いていた。そこだけ僅かに気が薄くなっている事で見えにくくなっているのだろうと思った。

 琉斗の左眼は、采希の闘気を受け取った時に変化する方の眼だった。嫌な予感を抱いた那岐は、琉斗の中で眠っているはずの白狼に呼び掛ける。


「ロキさん! 起きて! お願い、黎さんに繋いで!」



 縁側から見える小さな庭に大きな影が差し、三本肢の八咫烏が舞い降りて来た。


《どうした、那岐? 何か緊急の事態でも――》

「黎さん! 采希兄さんを、捜して欲しいんです!」

《……まずは落ち着け、那岐。何があった?》


 八咫烏から聞こえる黎の声に我に返った那岐は、落ち着こうと小さく深呼吸をする。


「あの、采希兄さんに僕の声が届かなくなっていて。琥珀にも繋がらないし、どこにも采希兄さんの気配が見当たらないんです。それにさっきから琉斗兄さんの手が、ずっと小刻みに震えていて、左眼から気が流れ出ているように視えるんです」

《左眼? 琉斗のか?》

「はい」

《…………》


 黎が考え込むように黙った。

 琉斗の左眼が采希の力を受けて変化することは黎も知っていた。


「黎さん……」

《ちょっと待ってろ、那岐。調べてこちらから連絡する。くれぐれも先走るんじゃないぞ。分かったな?》

「……はい」


 その大きな体躯からは信じられないほど、ふわりと八咫烏が浮かび上がる。ゆっくりと上昇し、その姿が掻き消えた。

 先走るなと言われても、どうすればいいのか那岐には見当もつかなかった。


 心を過った不安な気持ちを抑え、那岐は精一杯の笑顔を作って琉斗に笑ってみせた。


「黎さん、捜してくれるって。よかったね、琉斗兄さん。きっとすぐに見つかるよ」

「那岐」


 琉斗が那岐の肩に手を乗せて、笑みを作る。


「無理に笑わなくていいんだ。お前も、不安なのは分かっている。――母屋に行こう。朱莉あかりさんたちにも話しておかないとな」


 琉斗の笑顔も強張っている。采希に何事もなければそれに越したことは無いが、那岐の勘はこんな場合、まず外れる事はなかった。

 そっと自分の右手に視線を落とした琉斗は、ぎゅっと拳を握り込んだ。



「全く何の予兆もなく忽然と消えたってこと? 采希ほどの力があって、そんな無防備に事件に巻き込まれるなんて考えられないんだけど」


 蒼依あおいが怒ったような表情で琉斗に詰め寄る。

 凱斗かいとは何かを考え込んでいて、榛冴はるひは不安気に那岐の服の裾を掴んでいた。


「また突然、隠形して旅に出た訳じゃないんだよね?」

「違うと思う。きちんと『猫缶が安くなってるからまとめ買いしてくる』って言って出てったし」


 那岐は朱莉の疑問にはっきりと答えた。

 琉斗は凛々しい眉を寄せながら、母・蒼依をちらりと見る。


「まだ事件にあったかどうかは分からないぞ、母さん。紅蓮が言うには、気付いたら琥珀とのリンクが切れていたと――榛冴、お前の眼でも捜せないのか?」

「漫然と眺めて采希兄さんが見つかるなら、とっくにそうしてるよ。僕の眼は生憎と千里眼じゃないからね」


 ぷいっと顔を逸らしながら榛冴が吐き捨てるように言った。

 怒ったようなその表情に、琉斗が苦笑する。

 おそらく榛冴は、自分の力が及ばないことが悔しいのだろう、と那岐は思った。


「――千里眼か……黎さん、八咫烏の千里眼で兄さんを捜してくれるつもりなんだろうけど……。もしもだよ、完璧に僕らにバレないように、しかも采希兄さんが僕らに危機を知らせるような一切の隙を与えずに誰かが兄さんを連れ去ったとしたら、例え八咫烏でも捜し出すのは難しいんじゃないかって、思ってるんだけど」


 朱莉の眼が訝しげに細められる。


「……連れ去られた?」

「こんなに急に、兄さんの気配が消えるなんて、他に可能性はある?」

「…………」


 采希が意図的に自分の気配を消す理由が、那岐には考えられなかった。

 以前のように一人悩んでいたのなら、その可能性もあっただろう。

 だが、今の采希は、前向きに自分の力と向き合おうとしている。

 俯きがちに呟く那岐の背中を、朱莉がそっと叩いた。


「慌てても仕方ない。ひとまず、采希の白虎とか琥珀とかはどうなってる? 五月ちゃんは陽那ちゃんのとこ?」

「……どうだろう? 紅蓮は琥珀に繋がれないって言ってたし、白虎さんとは誰も……。瀧夜叉姫さまは多分、采希兄さんと一緒なんじゃないかな」

「那岐、陽那ちゃんに確認してみな。五月ちゃんの訓練を受けているんだから、陽那ちゃんなら繋がれそうじゃないか?」

「うん」


 朱莉の言葉に、ようやく那岐が微笑んで見せた。

 土蜘蛛が現れた案件で標的にされていた彼女は、呪術の資質を持っている事が分かっていた。

 自身の守護の勧めで瀧夜叉姫に師事することとなった陽那は、時折上代家に顔を出していた。

 普段から瀧夜叉姫に近しい陽那であれば、采希の居場所を探せるかもしれない。那岐がきゅっと唇を噛みしめた。



「黎さんが捜してくれているんだよな?」


 ずっと黙っていた凱斗が、やっと顔を上げた。


「うん、そうだよ」

「だったらさ、俺たちの霊獣たちにも捜してもらえないのか? 複数の方が確率も上がって――」

「無理、だと思う」


 那岐が凱斗の言葉を遮る。


「霊獣たちも、采希兄さんの気配を追うことなら可能だと思う。だけど、兄さんの気配がどこにも感じられない」


 凱斗が再び考え込む。その様子を見ていた榛冴が大きく息を吐いた。


「――仕方ないね、黎さんの情報を待とうよ。……不本意だけど」


 凱斗の肩に乗っている地龍の姫も項垂れている。

 既に地龍も采希を捜すために動いていたが、采希の気配は見つからなかった。

 今現在、采希が居る場所が探せないのであれば、采希が消える直前の行動を確認するのが最善のように思えてくる。


 那岐はじっと八咫烏の羽音を待った。



 * * * * * *



 采希の意識がゆっくりと浮かび上がる。

 頭の中がぼんやりと霞んだようになっていて、何だかとてもうるさい気がした。

 浮上したと思った意識も、半覚醒状態のまま留まっているように、はっきりしなかった。


(俺……一体どうしたんだ? 猫たちの様子を確認しようとして……俺は倒れた、のか? どうして……それでどうなったんだ?)


 采希は眼を開けた――つもりだった。

 朦朧としたまま、采希は自分の瞼を動かすことすら出来ないことに気付く。

 それだけではなかった。五感は言うまでもなく、身体の感覚が全くない。

 以前身体から離脱した時のような浮遊感すらなかった。

 その時はきちんと周囲の色も音も認識できていたはずだった、とぼんやり考える。

 ふと采希は、倒れる時に視界に入った人物のことを思い出した。


 何かを、手に持っていた。あれは何かの薬品のスプレー缶のような物ではなかったか。

 徐々に大きくなる不安を抑えながら、采希はそっと自分の中の気配を探る。


(琥珀……ヴァイス……誰も、いないのか?)


 采希の中にいるはずの守護達の気配が感じられない。

 身体の感覚がないので、自分が呼吸しているかどうかすら分からなかった。


(俺はどうなったんだ?)


「マズいな、反応がある。だが覚醒させるにはまだ早い。もう少し、追加するんだ」


 籠ったような音が聞こえた。誰かと会話しているようなその声は、妙に大きくなったり小さくなったりとかなり聞き取りにくかった。しかも、采希の頭の中に直接聞こえてくる。


(誰だ? 追加って、何を……)


 采希の意識は再びどこかに滑り落ちて行った。



 * * * * * *



 那岐は離れの縁側に座り、足元を通っていく蟻を見つめていた。

 さっきまで、頸が痛くなるほど空を見上げていたが、八咫烏の姿はまだ見えない。


「那岐兄さん、陽那さんが来てくれたよ」


 榛冴の声に振り向くと、サイドを編み込みのハーフアップにした陽那が駆け込んで来た。


「那岐さん、大丈夫ですか?」


 陽那の第一声に、那岐は眼を瞬かせる。少し首を傾げて口角を引いてみせた。


「大丈夫だよ。大変なのは采希兄さんの方だと思うから」

「那岐兄さん、その顔色で言っても信用できないからね。せっかく来てもらったのに、まだ何の進展もないんだ。ごめんね、陽那さん」


 そう言いながら榛冴が台所に向かう。お茶を用意しようと浮かし掛けた腰を、那岐は再び縁側に降ろした。


「ナーガさまとかも捜してくれているんですよね?」

「……うん」

「……すみません。私も五月姫さまに声が届かないかと試してはいるのですが……」

「陽那さんのせいじゃないですよ。僕にも、見つけられない」


 自分が発した言葉に傷付いたように、那岐はきゅっと眼を閉じる。

 榛冴が言ったように、ただ漫然と捜すのは無理がある。それは分かっていた。

 だが、采希の気配が全く感じられない以上、その無理を押してでも捜す必要があるんじゃないかと思い始めていた。


 那岐が悶々と考えていると、隣に誰かが座る気配を感じた。

 眼を開けて隣を見る。琉斗だった。


「那岐、采希の気配が視えないと、そう言っていたが……」


 難しい顔で琉斗が那岐を見つめる。


「うん。どんなに意識を凝らしても、視えない」


 ちょっと考えるように、琉斗が視線だけを縁側の外に向ける。


「采希の気配って、なんだ?」

「…………は?」

「――いや、采希の気配を構成している要素とは何なんだろうと思ってな。お前は何をもって采希の気配だと認識しているんだ?」


 那岐には琉斗の言っている意味がよく分からない。

 思わず琉斗の顔をじっと凝視した。


「すまない……どう説明すればいいのか、俺にもよく分からないんだ。――つまりだな、お前は采希の纏うを、認識して追うことができるのか?」


 采希の纏うオーラと言われて、那岐は僅かに迷った。

 自分は采希を捜すのに、のだろう。


「……僕にもよく分からないけど、采希兄さんの纏うオーラや、身体から発する気、それと……あとは何だろう?」

「采希が身の内に抱え込んでいる、人外生物たちの気配とか?」

「……それは采希兄さんの気配に、あんまり影響していないと思うよ」

「では、采希の持つ魂の色……とか」


(……魂の、色?)


 琉斗の言葉に、何かが引っ掛かった。


 さっき自分で並べ立てた采希のや、采希の魂の色。

 それを全部それぞれに説明できるだろうか、

 全てが合わさって采希という存在を構成しているのではないか。


「――!!!」


 唐突に、那岐は気付いた。


「琉斗兄さん!!!」


 那岐の勢いに、琉斗がちょっと身体を後ろに引く。


「……おう」

「采希兄さん、バラバラにされているかも!!」

「……え?」

「そっか、バラバラだから僕にも見つけられなくて……だったら――」

「待て待て、那岐!」


 急に立ち上がった那岐の両肩を、凱斗が勢いよく押さえる。

 いつの間にか縁側で話す那岐と琉斗の後ろには、凱斗と榛冴と陽那が並んで座っていた。


「落ち着いて、僕らにも分かるように言ってくれる?」


 榛冴が那岐を促そうと膝立ちになると、離れの居間に一陣の風が吹き込んで来た。

 大きな影が通り過ぎて、縁側の陽射しが遮られる。ゆっくりと大きな烏が舞い降りて来た。


「黎さん!!」


 通常の烏よりもかなり大きな八咫烏に、榛冴が息を飲む。


「何か、わかりました?」


 勢い込んで聞く那岐に、八咫烏からちょっと小さな溜息が聴こえた。


《野良猫を囮にしたようだな。大量の猫を失神させ、采希が動揺したところを何かの薬品で眠らせて、何処かに連れ去ったようなんだが……すまない、鮮明には視えなかった》

「薬品……?」

《連れ去ったのはお前たちくらいの若い男だ。ニット帽にサングラスをしていた。だが、そいつの纏う気を生き物どもは嫌がってな。近くで眼が無かったんだ》


 申し訳なさそうな黎の声に、那岐は大きく首を横に振った。


「そいつ、どっちに行ったかわかります?」

《そうだな……鳥たちが嫌な気配だと思った道筋をたどると……この方向だな》


 那岐が差し出した手に触れた八咫烏の嘴から、那岐の頭の中に映像が流れ込む。鳥のように空を移動する映像だった。


「ありがとう、黎さん。――あの、僕には采希兄さんがバラバラにされているような気がするんです」

《――那岐? バラバラってどういう意味だ?》

「えっと、普段僕らが認識している采希兄さんとは違う状態、って事です」

《お前、一体何を……ちょっと、お前の考えを読ませてもらっていいか?》


 ああそうか、と那岐は考えた。自分が拙い説明をするよりも、その方が早く確実だ。


「うん、お願いします」


 さらりと頭をなでられるような気配がして、八咫烏が羽根を拡げた。


《――なるほどな。いい線だ、那岐。俺も心当たりを当たってみる。……無茶はするなよ》


 再び空に消えた八咫烏を那岐が見送っていると、隣で大きく息を吸い込む音が聞こえた。


「那岐、バラバラって……まさか、采希はもう……」


 琉斗が蒼褪めて滝のような汗を流している。那岐の腕を力いっぱい掴んでいた。


「んな訳ないだろ? お前も落ち着け、琉斗」


 凱斗が琉斗の首をホールドする。


「ひとまず、きちんと説明できるか、那岐?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る