第394話 素晴らしい癒しの時

「葵!

しっかりしろ!

葵!!!!!

葵!!!!!」


ダンは痛ましい表情をし

全てを見透かし 理解している様子で

傷つき 心が病みつつあった葵を


しっかりと 

力いっぱい 抱きしめた!!


「こんなに・・・傷つけてしまって。。

すまない! 全ての責任は 私にある!

私が 不甲斐ないばかりに

このような悲劇が 生じてしまった・・・


私は お前の母ソルナから 

託されて以降

本当の娘として

育てていきたい!と

心から願っていた!


それなのに・・私は・・・

リムラ村の 廃村化の闇に 陥ってしまい

とんどもない 過ちを犯してしまった!


すまない・・・

本当にすまない!と思っている


私は・・・葵に対して償いなど 

出来る立場ではないが・・・


(これから半年後に 

葵 お前は巫女様となり

さらに4年後 アーサー国で

ジキルと 激しい戦いをする事になる!


私は その時 

お前の身代わりとなって

死ぬことになるのだが・・


お前の為なら!

何度でも 命を捧げる覚悟はある!


そして 死んで 魂だけになった今でも

お前の 側で おまえを慰める為に 

いつまでも見守っていくつもりだ!


神が 私を 遣わして下さった事を

心から 感謝している・・・)



「葵!

目が覚めたかい?」


「父さん??

 どうしてここに?」


葵は 事態が飲み込めずにいたが

今 自分がいる世界が

別世界である事は すぐに理解できた


リムラ村に 満ちていた

悪根の呪いが 歪んだ支配力が

まるで感じられない!


この世界は 

優しい愛に満ちた 神のオーラが満ちている!


世界中の人々が 

この素晴らしい『はじまりの世界』の存在を知ったなら

歓喜のあまり 驚愕してしまうだろう!!


そして自分が ここにおられる事が

いかに素晴らしく 最高の特権!

喜ぶべき事である事を 知るだろう・・・


はじまりの世界は

神が住む最高の世界:天国であるのだから!


葵は 自分がメーラレン湖で 身を投じたので

天国に入ったのか?と錯覚したが・・


この世界は 息づいており!

実際に存在する世界である事を すぐに理解できた!

しかし今 自分に起きている状況を 

理解できずにいた・・


「葵!私は お前とゆっくりと

このワールドの世界で 過ごしたいが

私には 時間がない!


だから よく聞いて欲しい!


お前に 辛く当たっていた私は 

本当の 私ではない!

リムラ村を襲った 魔王の手下によって

全ての村民が 精神汚染され・・


人を愛する心を 

失ってしまったからなのだ!」


「・・・・・・・・」

葵は言葉が出なかった・・


「だからと言って 

赦される訳ではないが。。


しかしいずれ 巫女様が 誕生されたら!

リムラ村を覆っている 魔の支配から

人々は 完全に 解放され!

生きる力を 取り戻す事ができるだろう!


その為に お前が

今一度 魂に光を!

生きる生命力を

復活させる必要がある!


神の愛が お前の心を 

癒してくれるだろう!!」


「父さん・・・・・」


お前の心を ここまで傷つけたのは

私の責任だが・・・

もうしばらくの辛抱だ!


もうじきだ!

今のこの苦しみは

いつまでも続かない! 

将来必ず訪れる 素晴らしい救いの時代の為の

通るべき 試練であるのだ!


この試練の先に 

輝かしい希望の世界が 必ず訪れる!


この希望は 決して 

失望に終わる事はない!


神の栄光に満ちた 素晴らしい時代

人々が 自分の罪を悔い改め

神に懺悔し 救われる魂が 数多く起こされ! 

世界は神の国となるのだ!


これは これから必ず訪れる

神の約束なのだから!」


「父さん・・・今の父さんは

以前の優しい父さん 

しかし多くの傷を負い

苦しみを通った 練り込まれた人生の熟練さを感じます!


神様ね・・・

神様は本当に おられるのね・・:


「そうだ・・・先ほど 

お前に語られた言葉は 真実だ!」



『すべて疲れているもの 

重荷を負っているものよ 

わたしのもとに来なさい 

私があなたを休ませてあげよう!』


◆◇


葵!私は 

葵を心から愛している!

お前は 愛される為に 

生まれてきたのだから!!


さぁ!立ち上がりなさい!

共に 神の御顔を 拝しよう!

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