第333話 ソルナ出発!(16年前)

「昨日私の前に 現れた御使いは

現実なのか?夢なのか?


判断がつかない・・・でも

私の身体が熱い・・

胎内に新しい命が 誕生した事は分かる


私の内に本当に最後の巫女様が

宿ったというの?


信じられない・・・

何と素晴らしい事でしょう!


人類が長年待ち続けた

救世主なる最後の巫女様が 

いよいよ!!誕生される!


起源の存在:神よ!

この素晴らしき知らせを

この小さきはしために知らせてくださるとは!!

何と光栄な事でしょう!」


ソルナの心は

喜びでいっぱいであった!


しかし僅かだが・・

不安な思いが過るのであった


「誰が 私の言葉を信じてくれるというの?」

きっと不貞を犯したと

一族から厳しく裁かれ

私は命を落とす事になるだろう・・」


ソルナは思い悩み始めた

しかし・・神との約束


私に宿った 存在は

最後の巫女様だという・・・しかし夫はいない!


それに・・・すぐに私から引き離されるという・・

寂しすぎるではないか。。


しかしそれが私と

生まれてくる子 

救世主なる巫女様に定められた 

宿命だというのなら

私は 受け止めるしかない!


きっと神が 

最善をなしてくださるだろう!!


そして今は分からない事でも

きっと分かる時が来る筈だ!


私には・・それが分かる・・・

なぜなら心に平安があるからだ!!


しかしこれからお腹が 

どんどん大きくなったら

旅を続ける事は 困難になるだろう!


早く出発しなければ!!


私が 生むべき場所は

大陸ピジョンにあるリムラ村だという・・

すぐに行かなければ!!


しかしこの子は

最後の巫女として選ばれた存在

本来、王宮や裕福な家柄の子として

生まれてもおかしくない存在なのに


どうして貧しい村の部落に

行く必要があるのか?

そこに誰がいて・・

何を得る事ができるのか?


ソルナにはまるで

理解できないでいた


「分からない・・

しかしいつか分かる時が来る筈だ!

神が全てを導き

益としてくださるだろう!


さぁ!時間がない!

10カ月後に生まれる 救い主の為に 

明朝 旅立たとう!


そしていつかこの故郷に

戻る事になるだろう!


この子の為に

神具「ノアの箱舟」は

存在しているのだから!


神具「ノアの箱舟」は

昨日までは 化石化していたが


どうした事か!?

2000年ぶりに

命が宿り始めている!


この子の命が

世界7大陸で眠る

聖典と神具を復活させ 持ち主の手に

戻る事を 待っているようだ!


私には分かる!

最後の巫女様の母として 選ばれた瞬間

私の霊力は 以前と比べられない程

研ぎ澄まされているから!


これか 私自身に訪れる

どのような困難も必ず乗り越えてみせる!


起源の存在:神よ!

どうか弱き私を お守りください!


そして無事に救世主なる

聖巫女様を 誕生させてください!


名前は「葵」

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