第328話 ソルナの覚悟!

「ソルナ様

大陸アシュルに到着しました!

この地には「第5聖典と神具」が眠っています


今分かっている事は

神がかつて人類が神の怒りを買い

大洪水で滅ぼそうとした時代


唯一生き残った一族の末裔が

所持していた伝説の神具「ノアの箱舟」が

第5の神具であるという事


これより世の終わりの

カウントダウンが進み

いずれこの世は魔王に

滅ぼされてしまうでしょう!


しかし「ノアの箱舟」があれば

神を信じ 天国の希望を持つ者達を乗せ

ワールドの世界へ 

導き入れられる


「ノアの箱舟」は

希望の象徴なのである!


しかし誰もが

乗る事ができる訳ではない・・


『額に神の印』が押され

天国に入る為の書物に

名前が記されている者だけが

乗り込む事が許されるのだ!!


つまり霊的な心

心の臓が 心の根底が

何に根差しているかで

決まるという事である!


口先だけ

神を信じているという者は

決して乗る事はできない


≪あなたは

ノアの箱舟に乗る事はできるか?≫


どこからか声がした


≪この地に降り立った10名の内 

3名を 私は認めない!

この地を立ち去れ!

出直してくるのだ!≫


ソルカは従者10名の顔を除き込み


天の声が 誰を指しているのか

見抜く事ができた


しかし あえて声をかけず

自らが 神に属しているか?否か?

見極めなくてはならない


「立ち去るべき者は誰か?

分かりましたか?」

ソルカは声をかけた


しかし10名の従者達は

お互いに顔を見合わせるだけで

自覚する者は いなかった


「そうですか?

では先に 参りましょう!」


ソルカは

第5の神具が眠る「ノアの箱舟」が

アララテの山の入り口がある

神門の前に立った


≪神を信じる 信仰は

神のみが 計り知る事ができる≫


再び声がした


≪立ち去れ!

選ばれぬ者達よ!


アララテ山は

選ばれた者しか 入る事は許されない!

強引に 足を踏み入れたら

命を落とす事になるぞ!≫


するとソルカの従者の内

最年長の長老が

突然 泡を吹いて 苦しみ出し

地に倒れて 意識を失ってしまった・・


「やはり彼ですか・・・・

最年長であり

もっとも聖典の知識に通じ

正しい生き方をしてきたが

彼の心は、自己中心であり

決して 神の前に従順ではなかった


だから 神に拒絶されたのだ!


彼はこのまま 

ここで休ませておこう

傲慢な者は決して

神の山に 足を踏み入れることはできない!」


(あと2名 入れぬ者がいるが・・

早く 自分で気づいて 欲しい!)

ソルナは心の中で 祈っていた

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