第314話 カウントダウン3日目「カルメ山の戦い」②

「さぁ!!

我ら妖精族の守護者と

魔王を崇拝するベルゼブルの使者450人

どちらの神と魔王に力があるか?

競い合おうではないか!!


7頭の雄牛を用意せよ!

誓願の為の祭壇を用意し

切り裂いた雄牛を薪の上に載せよ


お前達は、魔王ルシファルの名を呼べ!

私は起源の存在:神の名を呼ぶ!

火を持って答える神が

世界を治める主である!」


ベルゼブルの使者達は

絶叫しながら答えた


「馬鹿な!!

魔王ルシファル様に

勝てるわけがなかろう!!

しかし魔王ルシファル様の偉大さを

証明する良い機会だ!!

相手になってやろう!!!


しかしお前たちが負けたら

全員皆殺しだ!

覚悟せよ!!」


ベルゼブルの使者450人が

用意された祭壇のまわりを取り囲み

朝から真昼まで魔王ルシフェルの名を呼んだ!


「魔王ルシフェル様!

我らに答えてください!

黄泉をも支配する

偉大な魔界の力を

今こそ示してください!!」


しかし何の声もなく 

答える者もなかった

そこで彼らは 自分たちの造った

祭壇のあたりを踊り回った


真昼になると

ナミとソルカは彼らをあざけって言った

「もっと大きな声で呼んでみよ!

彼は魔王なのだから

きっと何かに没頭しているか 

席をはずしているか

旅に出ているのだろう!

もしかすると寝ているのかもしれないから

起こしたらよかろう!!」


彼らはますます

大きな声で呼ばわり

彼らの慣わしに従って

剣や槍で血を流すまで

自分たちの身を傷つけた

しかし何の声もなく

悪根の術は封じられており

何の力も発動される事はなかった


「何故だ?

なぜ何も起こらないのだ?

ベルゼブル様の秘術は偉大であり!

地獄における灼熱の炎を支配し

祭壇の生贄を消滅させる事など

容易である筈なのだ!!」


実は、ナミ達妖精族の守護者達は

ワールドの世界で用いられる最高位の奥義を

アポリュオン様より授かっており

ベルゼブルの使者達の魔術は

完全に封じ込めていた


そして囚われた

ギルデロイ王都民にかけられた

悪根の呪術が次第に

解かれていくのであった



ナミとソルカが民全体に

「私のそばに近寄りなさい」と言ったので

ギルデロイ王都民は

皆彼に近寄らせると


ベルゼブルの使者達による

「金の牛」の呪いを解くと

ベルゼブルの使者450人との

最後の戦いが始まるのであった!


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