第306話 エヴァの黙示録①

「アポリュオン様!

今回の7大陸世界会議ですが

魔王ルシフェルと死の使者が

どのような存在であり

どれ程恐ろしい災難を

引き起こそうとしているのか?

その全容を知りたいのです!


アポリュオン様は

魔王ルシフェルの

唯一存在を知るお方

詳しくお聞かせ頂けますか?」


「分かりました・・

しかし皆さんの心の中に

魔王の恐怖を植え付けたくない!

思いが正直ありますが・・


私と魔王ルシフェルとの出会い

そして私がどのように

堕落してしまったのか?


そして今後どのような

危険が迫る事になるか

世の終わりについて預言された

『エヴァの黙示録』から

これから起こる出来事を

伝えさせて貰います」


◆◇


「私がはじめて

魔王ルシフェルとの出会ったのは

私が初代巫女エヴァの妹として

神に仕えていた時です


私が夜眠っている時

夢の中に 

これまで見た事がない

暗黒の闇の世界が広がっていた


闇の世界は美しく

見る者を興奮させる

魅惑的な雰囲気が漂っていました


そして暗闇の先から

聞いた事がない

美しい音色が聞こえてきたのです


しかも繰り返し

やがて言葉として

認識できるようになると

はっきりと私の名を呼びました



「アポリュオンよ!」


「あなたは誰?」


≪私はあなたの友人≫


未知なる存在は

最初とても友好的に 

近づいてきました


そして私の心の闇を

察するかのように

心の闇が心地よく感じるような

夢物語を語りはじめたので

私は夢と現実が混合し

区別ができなくなってしまいました


それが悪魔の戦略でした

甘い言葉で語り掛け

私の心は次第に支配されていった


そして本来人間が求めるべき

神の存在から心が離れていくように

巧に誘惑してくるのです


≪この世の中にはもっと

楽しくて 魅力的で開放的な

素晴らしい世界が広がっている


お前はそれらを体験せず

手に入れる事なく

真面目に生きて

人生を終えてしまった良いのか?


若い今だからこそ

チャレンジできる

素晴らしい未来が

待っているのではないか?≫


そう語り続けてきました!


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