第287話 葵巫女VSアポリュオン(十字架刑②)

『第七神災 血滅の儀』は

罪を犯したアーサー国への

ラストチャンスとなる!


そして奴隷化された

ルムラ民族はようやく

長年の奴隷生活から

開放されることになるのだ!


先の第六神災とゴモラとの戦いで

全国民の9割が改心し

真の神に立ち返っており

この第七神災の神の審判を

避けることが出来る筈だったが

このままでは最悪な結果を

招いてしまうだろう!!


≪この国は滅びてしまう≫

もう時間がないのだ!!


「神に背を向けてはならない!

人類に最初に罪を招きいれた

アポリュオンの呪いを打ち破る!


その為に神が最後の神具を

葵巫女に与えられた!

『巫女の涙』が大地に滴り

アーサー国全土が聖化され

聖なる大地になることで

『神の命の実』がついに誕生したのだ!


この『神の命の実』を

アポリュオンに食させれば

彼女の永遠の命の呪いは解かれ

普通の少女に戻ることになるだろう・・


葵巫女は覚悟を決めた!

そして葵巫女とアポリユオンの

最後の戦いが始まった


葵巫女は自らを奮い立たせ

神覚醒した巫女勇者の力を全開した

そして初代巫女から譲り受けた

巫女ヴェールを外して

葵巫女が持てる最大の力を発揮した!


「アポリュオン!

このヴェールは

あなたが姉のエヴァに贈った物ですね・・」


「・・・・・・・・・・」

アポリュオンは黙って

懐かしい品を見つめていた


「あなたの心の篭った

刺繍が縫われており

当時の姉妹の仲が伺えます。。


私の最後の攻撃を受けたら

私は勿論あなたもただではすまない筈


そして初代巫女エブァ様の思い出の品が

失われることになりますよ!


「そのような生ぬるい思い出は

姉と決別したとうの昔に捨てたわ!!!!」

アポリュオンは大声で叫ぶと


神魔具「赤星剣」に

2千年の悪根の魔怨力を宿らせると

最後の攻撃をしかけた!


激しい戦いが数時間に及んだ

一進一退の攻撃に

両者の力は五分であった!


しかしその時だ!

葵巫女に一瞬隙が生じた!何と!

『神の命の実』を一口齧ったのだ・・

<葵巫女はワザと隙を見せ

自身に攻撃するように仕向けた>


アポリュオンは

神魔具「赤星剣」を振り上げ

葵巫女の胸に狙いを定め突き刺した!!

巫女はあまりの激痛で意識を失いそうになったが

最後の力を振り絞って

アポリュオンに口づけし

『神の命の実』を口中に!


「貴様!何をするのだ!!!」

アポリュオンは一瞬

躊躇ったが

僅かだが飲み込んでしまった


「おのれ!!!」

剣をさらに奥深く斬りつけると

葵巫女はついに痛みに耐えかねて

意識を失ってしまった・・


アポリュオンは

倒れた葵巫女を抱きかかえると

ゴルガタの丘につれていった


そして巫女を


十字架に・・かけた


葵巫女の・・


両手・・両足に・・・・


太い五寸釘が打たれた


吊るされた・・

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