第192話 白髭じいサイカとの出会い①

ギルデロイ王都に到達した

葵巫女一行は

市街地の中心部に行き


守護者ナミの仲間たちが潜伏する

裏街道にあるガプラムという宿屋に向かった!


「葵巫女様

こちらです!」


葵巫女達は裏街道に入ると

小さな露店が幾つもあり

酔っ払いが叫びながら騒いでいた


「お嬢ちゃん!

どこから迷い込んできたんだい!

おじさんたちと一緒に

不味い飯でもどうだい?

奢ってやるよ!

ハハハハ!」

衣服がボロボロの初老の男性が

葵巫女に声をかけてきた


「おじさん!

せっかくのお誘いだけど

時間がないの!

ゴメンナサイね!


おじさんはこの町の人?

この町の魅力は何?

私達来たばかりで

あまり分からないのよ!」


「この町の魅力だって?

魅力なんて微塵もないさ!

見りゃ分かるだろ?

この町は腐ってるんだよ!


俺を含めてろくな奴がいない!

特に最悪なのはこの国の王と

上級貴族達さ!


俺たち貧乏人を

人間扱いしない・・

高い税金を払わされて

クソみたいな飯しかなく

飢えている国民がどれほどいるか・・・


ヤケクソになって

こうやって毎晩酒を飲んで

バカ騒ぎして

現実逃避してるのさ!」


「・・・・・・」

クリス王子は

彼らが話している内容を聞いて

胸が苦しくなってしまった


「葵巫女様!

もう行きましょう!

ここは空気が悪すぎます!」


「クリス王子

ヒナタ達と先に行ってください!


私は彼らから

もう少し話が聞きたい!

言葉は乱暴ですが

悪い人達ではなさそうです!」


「しかし・・・」

クリス王子は

渋々その場を離れ

先に守護者ナミの

アジトに行くことになった


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