第121話  強盗事件

MIKOハウスにおいて

最初の晩餐会が行われている頃

王都議会左大臣カイン侯爵の屋敷に

再び密談がなされていた


「MIKOシティーを

完成させてはならない!

『魔具デュエル』による破壊工作は

すぐに鎮圧されてしまったではないか!

次の手は打ってあるのだろうな?」


「まぁ!

落ち着け!ゴリアテよ!」

第一軍団長ペレグがゴリアテを諭した


「貴族マフィアボスアル・カボネの背後に

我らがいる事を

気付かれてはならぬのだぞ!」


「分かっている!

俺に良い考えがある!

任せておけ!!

ハハハハハハ!!!!」


◇◆


次の日

アダム皇帝の元に

市街地の南部地域で発生した

強盗事件の報告がもたらされた

上級貴族の屋敷が襲われたのだ!


「どういう事だ?

いったい何が起こったというのだ!」


「恐らく貴族マフィアのボス

アル・カボネによる

報復だと思われます!」


「今回の金融マフィア問題で

葵様が利息規制法の法律改正を強行した事と

8000人全ての借財を

正当な金利に改めさせ

巫女府で肩代わりした事で貴族マフィア達に

大きな損害を与えてしまったことが要因であります!


しかも人質事件に

関わった部下達が足を洗い

コッツウォルガの町建設に

関わる裏切行為をしている

彼らも追い詰められているのでしょう!


「誰の屋敷が襲われたのだ?

クリュゼル首相府長です!」


「何だと!

クリュゼルに怪我はないか?」


「怪我はないのですが・・・

クリュゼル家は王都で

最も裕福な富豪の一人であり

宝石商を営んでおり多数の宝石を所有し

莫大な財産があります


クリュゼル家地下室に保管している

宝石の大半が盗まれたようなのです

また警備の兵がおりましたが

襲われ、大怪我を負わされました」


「至急!

ヘルシングランド隊を送り

逃げた犯人を追跡せよ!」


「はは!」


「アダム皇帝!

葵巫女様に報告はどうされますか?」


「葵巫女様に

心配かけてはいけない!

報告は私からするから

しばらく伏せておくように!

それからMIKOハウスに危険が及ばないように


アーバン隊長に警備を

厳重にするように伝えよ!急げ!!!」


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