第100話 貴族マフィアボス 『アル・カボネ』

貴族マフィアによる人質事件後

アダム皇帝は

アジトの壊滅を図ろうとしたが

貴族マフィアのボス

アル・カボネは姿を消しており

いまだ消息が分からない


彼らの面だった行動はないが

決して力を失った訳ではない

ヨーデル執事は

巫女宮殿の警備を増やし

貴族マフィアのボス

アル・カボネの調査を急がせた!


■□■◆◇


「葵巫女様

大丈夫かな?」


「もうお熱は下がったかな?

私葵巫女様のお見舞いに行きたいの!!

ねぇ!聞いてますか?

お兄様!!」


「エルサ!

お前が葵巫女様を

心配する気持ちは分かるが・・・

今お見舞いにいったら

かえってご迷惑になるだろう!


「でも熱も下がり

回復傾向にあると聞いたわよ!」


「そうだが・・

まだ早いだろ!」


「そうだ!

ラックを誘って

お見舞いに行きましょう!


先日ラックが正式に

第一使徒として任命されたそうだから

彼と一緒なら巫女宮殿に入れる筈だわ!


きっと葵巫女様も

喜んでくださると思うわ!


ねぇ!お兄様

お願いよ!!!!」


「分かった!

明日お父上に話してみよう!」

(しかし・・お前の目当ては

ラックに会う事ではないのか?)


◆◇■◆◇■


葵巫女の熱は微熱まで下がり

ようやく回復の兆しがみられた頃

葵はじっとしておれなくなっていた


「ヨーデル執事!

そろそろ外に出てもいいかしら?」


「葵巫女様

ようやく熱が下がったのですから

ご無理は禁物です!」


「でも少しは歩いたり

運動をして体力をつけた方が良い!と

先生も言っていたわよ!」


「そうですね・・・

巫女府庭園内であれは

散歩して頂いても構いません!

ただし!侍女をお連れください!

良いですね!」


「ありがとう!

ヨーデル執事!」


葵には行きたい場所が沢山あった

1つ目は、建設中のシェアハウスだ!

友人達やヒナタと新しく生活する場なので

現場を見ておきたかった!

それにヒナタの最近の様子も気になっていた

「ヒナタは元気にしてるかしら?」


2つ目は、コッツウォルガ

「新しい町づくり建設」現場

8000人の人々が生き生きと働いていると

聞いているので、励ましたい気持ちがあり

巫女府から差し入れのランチを提供するように

指示を出しているが

直接彼らに励ましの言葉を

かけたい!と願っていた


3つ目は、リムラ村から来てくれた

5人の友人達だ!

ラックとは頻繁に会えるが

他の者達に会う機会がないので

会いたい気持ちにあった


また貴族マフィアによる

人質事件をきっかけに

親交を深める切っ掛けになった

エルサ王女とクリス王子にも会いたい!


彼らは、度々お見舞いにきていると

侍女長から聞いていたが

面会を許可しなかったので

会う事ができなかった

「彼らにも会いたい!」


◆◇■◆◇■


「葵巫女様!

ラック様が

クリス王子とエルサ王女をお連れし

面会に来られていますが

どう致しましょう?」


「エルサ王女達が?

確か何度も会いに来てくれていたのですね!

私も彼らに会いたいです!

客室に通して下さい!」


「承知致しました!」

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