第78話 隠密調査

■□■◆◇


「葵巫女様

ラック様達が参りました!」


「応接室に通してください!

それから人数分の軽食をお願いします!」


ラック、アニー

デルとシズ、ヘルド5名が応接室に通された


「みんなお帰りなさい!

リムラ村調査後の宴では

ゆっくり話ができなかったけれど

無事に帰還してくれて

とてもホッとしています!

ラックは特にヨーデル執事の命を

救ってくれたそうですね!大手柄です!


それに今回の目的の一つである

「黄金の羽」入隊の条件も

クリアーできそうですねよ!

団長サムルもあなたがたを褒めていたようです!」


「本当ですか?

起源の存在;神が

我らを導いてくださったお陰だと思います!」


「あなたがたは

今回の任務でさらに成長したようですね!

ヨーデル執事達が危険な目にありましたが

あなたがたにとっては

人の命を救う為に 何ができるか?

必死に考え 神に祈り

必要な力が与えられたのだと!と思います!

これからの活躍も期待しています!」


「葵巫女様!

ありがとうございます!」

ラック達は葵巫女に評価され

とても感激している様子であった


「それよりも

今回の任務終えたばかりで

呼び出してしまって・・疲れていませんか?」


「葵巫女様!

疲れなど・・・とんでもないです!

僕達の為に護衛の兵士をつけてくだったので

安心して出かけられました!

ありがとうございました!」


「それなら良かったです!

今回、みんなに来て貰ったのは

直接、あるお願いをしたかったからなの!」


「アニー!

今回ヒナタと出会い

何を感じましたか?」


「ヒナタさんですか・・

彼女の思い煩い

抱えている問題は・・・

とても深刻なものでした・・」


「そうですね。。

この国がもたらしたヒューマニズムの考えと

新たな文明の影に付け込み

暗躍している者達の仕業によるものです!


悪種の根の支配が強まると

リムラ村のように町の機能を失い

大きな混乱が生じるでしょう!


実際、混乱は起きているのです!

ヒナタはその被害者なのです!


みんなはヒナタを

救いたくはありませんか?」


「救いたいです!

彼女の為ならどんな協力も

惜しみません!!」

(アニーの反応が特に大きかった)


「明日、私と王都の市街地に出掛けましょう!


目的は二つあります!


一つ目は

今回のリムラ村への調査報酬を

私からみんなにお礼をしたいです!

以前、『働く者は報酬を得るべきだ!』と

ラックのお父さんのヨーデル執事が言っていたでしょう?

あの時受け取った銅貨1枚を

私は今でも大切にしています!


みんなは大切な任務を全うしたのですから

報酬を受けるべきです!


私は少なからず

巫女府から多すぎる給料が出ているので

みんなに還元したい!

これから「黄金の羽」部隊に入隊する訳ですし

必要な物品を私からプレゼントさせてください!


二つ目は、隠密調査です!

巫女という立場を隠し、市街地を散策し

悪種の根の支配がどこまで及んでいるのか?

直接、自分の目で見てみたいのです!」


「葵巫女様と僕達だけで

出掛けるのですか?」


「そのつもりだったのですが

侍女長のベアトリスが

あまりにも心配するので


アーバン隊長が隠れて

警護してくれる事になっています!」


「そうですか!

それなら安心ですね!」

(アーバン隊長がいるなら

あまり羽目を外せないなぁ・・・)


「では明日正午に!」

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