第46話 希望は何処に

葵は 父ダンの所在を確かめたく

ひたすら リムラ村に向かって走り続けた!


「父さん!

どこにいるの!?」

葵は 素足で飛び出した事も気付かず

ひたすら 走り続けた

葵の足の裏は酷く傷つき 流血していた


□◆□◇◆


葵と父ダンは

リムラ村が廃村化するまでは

仲睦まじく 深い絆で結ばれていた


葵は 本当の娘ではないのに

我が子として大切に 愛情を持って

育ててくれたからだ!


しかし そんな優しい父が

ある日を境に 豹変し 別人になってしまった!

葵にとって この1年間は地獄のような

死ぬ事よりも辛い日々が 続いた


そして本当に 死を願った・・

葵が死を覚悟した時

葵は ラックと出会い


≪すべてが始まった!≫


最後の巫女となる葵は

未来の勇者となる素質を秘めた 

ひとりの少年ラックによって

ワールドの世界への扉が開かれ

起源の存在;神に出会う事ができたのである!


ワールドの世界は

素晴らしい 神の国であった!


葵の傷ついた魂は癒され

とても大きな希望を繋がる

神の言葉が 与えられたのである!


『この希望は失望に終わることがない!

なぜなら 私たちに与えられた聖霊によって

神の愛が私たちの心に注がれているからです。』


父が私を愛してくれている事が

これまで唯一の希望であった!

しかし父が盲目になり 

愛が失われていた時も

私の事を 忘れずに 愛し続けてくれていた存在を知った!

『起源の存在;神』である!


この事実が 葵にとって

揺るがない希望が開花した瞬間であった!

どん底の苦しみから 

完全に立ち直る事ができたのである!


葵は父ダンと別居してから

毎日 神に祈った!

そして父ダンを狂わせていた

闇の力が 解放されている事を 

巫女となった今 完全に理解する事ができたのである!


それだけに 父ダンと再会し

優しい笑顔で 私を包み込んでくれる日が

葵は心待ちにしていたのである!


幼い時 父の膝に抱かれて

何度も絵本を 読み聞かせてもらった

優しい父の声が また現実の世界で

聞く事ができるならば

どのような犠牲を払っても

手に入れたい! 

何よりも望むものであった!


しかし そんな父ダンが 今はいない。。


「何故父が 

拉致されなければならなかったのか?

私が 巫女だからなのか・・・」


葵は 自身が巫女である事を

ようやく理解し始めたばかりであったが・・

父ダンの 拉致をきっかけに

これからどのような方向で進むべきなのか・・


(ひたすら神に祈りたい気持ちであった・・・)


□◆□◇◆


2時間後 

葵は リムラ村の生家に到着した


しかし家の中は酷く荒らされ

父の姿はなく・・・・・・・・

葵は意気消沈し・・項垂れ

泣き崩れてしまった・・


「葵巫女様!!!」

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