第44話 リムラ村復活!

葵は巫女である事を 

ガデム村の多くの村民に知られ


これからリムラ村の

救済計画に出掛けた際

「敵の攻撃にあってはいけない!」という

村長やヨーデル達の説得があり

ガデム村に残る事になった


本当は神具「琴笛」を用い

リムラ村の村人達の悪根の術を

巫女である葵が解く 必要があったのだが


ラックが 神具「琴笛」を扱える事が発覚し

人々を 酷く驚かせていた!


「ヨーデルさんの

一人息子ラックが 

神具「琴笛」に認められたって?

本当か?信じられない!」


「しかし 彼の顔を見てみろよ!

以前とは比べられない程 凛々しく! 

まるで勇者様のようだ!


彼が一緒に 出向くのであれば

我々に 恐れる者はない!


さぁ!リムラ村を以前のような

平和な村になれるよう!

尽力しようではないか!」


人々は 神具「琴笛」を携えた

ラックから 流れる勇気の力が広がり

皆の顔つきは逞しく 

そして勇敢であった!


総勢100名を超える

救済チームは 沢山の資材と食料と

子供達が作った手作りクッキーを携え

馬車30台に 村民と子供達が乗り込み出発した!


■□■◆◇


リムラ村には

廃村化した影響で 村全体の8割は

すでに村を出ていたが

子供と老人の世帯 約20家族

約100人が住んでおり

ほそぼそと農業をしながら 生計をたてていた


彼らは 悪根の術にかかっていた為

かなり粗暴であり 

コミュニケーション能力に欠けているが


ラックの父ヨーデルが

これまで何度も 村を訪れ 

関係性を築き

彼らに デムの実栽培を進め

何とか自立した生活が 送れるように

尽力していたのであった!

(かなり長い年月をかけていた)


ラックはそんな父ヨーデルを

とても尊敬していた!


「さぁ!到着したぞ!

みんな良く聞いてくれ!!!


私と息子のラック

妖精族の守護者であるサラとルスタ学園長

そして王都の元軍団長ガンメル村長の護衛の元

我々は 村人達の家を一軒づつまわり

彼らと接触を図り

悪根の術を解いてまわります!


正常な精神状態に回復した家は

赤色の旗を 門前に掲げるので

その印を確認しながら

作業にあたってください!!」


ヨーデルは適格に指示を出し

約3時間かけて 全ての家々をまわり

村人達は 見事に正常な精神に回復ができた!


しかし長年の 荒んだ生活の影響で

かなりやせ細っており

彼らに栄養のある食事を提供する為に

リムラ村の中央広場に 彼らを連れて来て

サラ中心に 救済チームに加わった女性陣が

心をこめて 栄養のある食事を沢山用意し

会食会の準備をした


「ガデム村救済チームの皆さま

今日は 本当にありがとうございます!

代表してリムラ村村長

サイカが挨拶させて頂きます!


我々は 長い間 

悪い夢を見ていたようです!

闇が我らを覆い とても苦しい生活でした。。

しかしあの少年が 私達に触れ

我々は 完全に自我を取り戻す事ができました!


さらに壊れかけた家屋を修繕し

当面の食料まで提供してくださった!

何と お礼を言ったらよいのか・・

感謝の気持ちで一杯です!


もう一度言わせてください!

本当に!本当に

ありがとうございました!!!」

村長と村人達は涙を流しながら

心からの感謝を 各々伝えるのであった!


ガデム村の救済チームの有志達も

彼らの 喜びの涙に 応えるように

互いに 抱きしめ合い 友情を深めた!


「ありがとう!ありがとう!!

これで 私達は 久しぶりに人間らしい

生活が送れます!」


「さぁ!サイカ村長!

感謝の挨拶は もう十分です!

さぁ!会食をはじめましょう!

皆さん 沢山召し上がってください!!」

ガンメル村長が声をかけると

大きな声で宣言をした!!


「リムラ村は

もう廃村化の村ではない!

完全に息を吹き返す事ができた事を

今ここに 宣言する!!!


『リムラ村は 

今日復活したぞ!!!!!!」


「おおおおおおお!!!!!!」

歓声が 天まで響いた!


■□■◆◇


「ダンがいないぞ!!!!」

最後にダンの家を訪れた

ヨーデルとダンは

荒らされた家を見て 驚愕した!!


「何て事だ!!

葵巫女様の 

育ての親ダンの身に一体何が!?」

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